2018 Fiscal Year Annual Research Report
Decelopment of nect generation precision theraoy for oral cancer by single cell analysis of oral cancer CTCs
Project/Area Number |
18H03006
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
杉浦 剛 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (40322292)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 耕児 富山県産業技術研究開発センター, その他部局等, 主任研究員 (40530621)
加藤 護 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 部門長 (40391916)
新井 康仁 国立研究開発法人国立がん研究センター, 研究所, 主任研究員 (80222727)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 循環癌細胞 / 口腔がん |
Outline of Annual Research Achievements |
癌における最大の悪性形質は転移である。転移を制すれば、腫瘍の原発巣の制御さえ行えば癌を完治させることが可能である。転移を起こす細胞の候補として循環癌細胞がある。原発巣からりだつした癌細胞が血流もしくはリンパ流にのり、遠隔部位に運ばれ、転移巣を形成する。この仮説については議論の余地はない。これまでにいくつかの癌腫で循環癌細胞の存在が極めて大がかりな分離装置で証明されていた。口腔癌では未だに循環癌細胞の報告はない。また、臨床応用を考える場合に、日常的に循環癌細胞を分離するシステムが必要である。 そこで簡易にCTCを分離するシステムを新規に開発した。まず培養癌細胞と血液を混和し、この中から癌細胞を分離する手法を開発した。このためにサイズ分取により癌細胞を血球成分と癌細胞に分取する流体チップを開発した。このチップを用いると、培養癌細胞は血球成分から分離され、90%以上が回収でき、血液中の循環癌細胞(CTC)の分離に応用可能であることが示唆された。 次にこのシステムの有効性を確認するために、腺様嚢胞癌細胞株ACCSからマウス転移モデルにより樹立された高転移かつGFPを発現するACCSM-GFPを用い、マウス転移モデルに腫瘍を形成させた。担癌状態のマウスの血液を採取し、本CTC分離システムに展開した。その結果GFP蛍光を有する細胞が回収できた。この回収されたCTCを用い、シングルセルレベルでの遺伝子変化を親株ACCSもしくは高転移株ACCSMと比較することを予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
初年度である本年中にシングルセルに対する次世代シーケンスを行う予定であった。CTC分離システムによるCTC単離ができたが、シングルセルからの遺伝子量はやはり微量であり、ライブラリーの作成が困難であった。このためシングルセルからの次世代シーケンスが行えなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年、遺伝子バーコードを用いた新しいシングルセルからのライブラリー作成システムが発表され、応用可能となった。これを用いることにより、シングルセル解析ができる目途がついており、動物モデルにおける解析、口腔癌患者におけるCTCの解析へすすめていく予定としている。
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Research Products
(3 results)