2019 Fiscal Year Annual Research Report
完全個別化医療に向けた口腔癌のネオアンチゲンの探索および宿主免疫応答の網羅的解析
Project/Area Number |
18H03008
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
濱田 良樹 鶴見大学, 歯学部, 教授 (70247336)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊谷 賢一 鶴見大学, 歯学部, 助教 (10518129)
鈴木 隆二 独立行政法人国立病院機構(相模原病院臨床研究センター), 臨床免疫研究室, 室長 (70373470)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 口腔がん / ネオアンチゲン / T細胞受容体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,口腔がん患者個人の遺伝情報に基づいた口腔がんの腫瘍消失をもたらす新規がんワクチン療法を構築するために, 次世代シークエンサーを用いて口腔がん患者個人のネオアンチゲンおよび抗腫瘍効果を示すTILを同定することを目的としている.具体的な研究手法として研究分担者の鈴木らが開発した Adaptor-ligation PCR 法(Matsutani T, Suzuki R, et al.Hum Immunol, 1997)と, 独自に開発したバイオインフォマティクスによるデータ処理(Kitaura K, Suzuki R, et al;BMC Immunol. 2016, FrontImmunol. 2017)を加えることによって, Neo-antigen を認識する抗腫瘍効果を持つTILのTCR レパトアのライブラリを構築していく.本研究については鶴見大学歯学部および関東労災病院の倫理審査委員会による承認を得て, 臨床研究の患者登録と切除検体および血液の検体採取を開始した. 今年度実施した研究実績は下記の通りである. 1)標準治療を実施した口腔がん患者の臨床情報収集(熊谷・濱田):研究代表者所属の鶴見大学歯学部口腔顎顔面外科学講座および関東労災病院で標準治療を実施した口腔がん患者に本研究の意義を説明し, これまでに42名の患者登録と切除検体および血液の検体採取を行った.口腔がん患者の年齢・性別・既往歴・現病歴・現症(全身,局所)についての詳細な調査を行って臨床情報を得た. 2)検体採取・病理組織学的検討(熊谷・濱田):口腔がん生検あるいは切除時の切除材料の病理学的評価を実施した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
口腔癌手術症例が予定よりも若干少なかったことで, 想定していた検体数採取までに時間を要したため.
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Strategy for Future Research Activity |
1)口腔がん特異的変異抗原(Neo-antigen)解析(熊谷・濱田・鈴木) 次世代シーケンサーを用いて患者毎に腫瘍組織と正常組織のエクソーム解析とRNA-Seq解析を併用して腫瘍特異的体細胞遺伝子変異を同定し, 腫瘍におけるその遺伝子発現を確認する. 変異遺伝子産物のアミノ酸配列情報をもとに, 患者のMHCクラスI分子に結合して抗原提示される可能性がある8~11アミノ酸からなる変異ペプチド配列をネオエピトープとして予測する. 2)TCRレパトア解析(熊谷・鈴木) 口腔癌原発組織および頸部リンパ節組織を用いて次世代シーケンサーを活用したTCR遺伝子解析/T細胞レパトア解析を組み合わせて, TCR遺伝子発現ライブラリの構築を行う.
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