2019 Fiscal Year Annual Research Report
Cohort study regarding association between oral and systemic health from chronobiology
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18H03016
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
安細 敏弘 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (80244789)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片岡 正太 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (40808010)
細川 隆司 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (60211546)
正木 千尋 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (60397940)
角田 聡子 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (70364156)
岩崎 正則 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 自立促進と精神保健研究チーム, 専門副部長 (80584614)
福原 正代 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (90360057)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 時計生物学 / シフト勤務 / 口腔と全身の健康の関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在の日本社会における労働者を取りまく環境について多くの問題が指摘されている。例えば、職種の違いやシフト勤務等の勤務形態、社会的ジェットラグ、クロノタイプ等の健康に影響を与えるとされる因子である。こうした時計生物学関連因子が口腔や全身の健康状態ならびに心理状態に負の影響を及ぼすと考えられているが、詳細なメカニズムは明確になっていない。そこで、我々は某バス会社の従業員ならびにバス運転手、約540名(平均年齢、約48歳)を対象に口腔と全身的な健康状態の評価ならびに食生活・栄養摂取に関する質問紙調査を実施した。データクリーニングを完了したので、以下の2点を中心に統計学的な解析を行った。 1)対象者における咬合力、睡眠状況およびビタミン摂取状況の関連性、2)咀嚼機能と食事摂取量ならびに栄養素との関連性についてである。 1)について概要を述べると、咬合力についてはデンタルスケールで計測し、睡眠状況についてはアテネ不眠尺度、栄養摂取状況についてはBDHQを用いた。その結果、咬合力が低い者は不眠傾向にあることが確認され、その関連を説明する要因としてビタミンB12の摂取の存在が考えられること、2)についてはグミゼリーを用いて咀嚼能力を測定したところ、咀嚼能力が 低下すると、ビタミンDやカルシウムといった栄養素の摂取が有意に低いこと、等が示唆された。 今後、睡眠の質と生活習慣病の発症の関連性についてさらに詳細な検討を進めるとともに疾患の発症をアウトカムとするモデルの構築を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在までのところ、大学近郊の某バス会社のバス運転手、約540名を対象に口腔と全身の健康状態、食生活、栄養を含む調査等について横断調査ならびにデータクリーニングが完了し、仮説を証明するためのモデル構築ならびに統計学的検討を進める段階に来ているため。
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Strategy for Future Research Activity |
現在進めている解析のブラッシュアップを進めるとともに前向きコホート調査の可能性について現場と調整中である。また、学会発表、論文発表ならびにバス会社職員や地域住民に対する情報発信についても積極的に進めていく予定である。
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