2019 Fiscal Year Annual Research Report
ピアサポートによる中小規模事業所の看護管理者能力開発と地域ネットワーク推進の研究
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18H03077
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Research Institution | Oita University of Nursing and Health Sciences |
Principal Investigator |
福田 広美 大分県立看護科学大学, 看護学部, 教授 (00347709)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村嶋 幸代 大分県立看護科学大学, 看護学部, 学長 (60123204)
原田 千鶴 大分大学, 医学部, 教授 (80248971)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 看護管理 / 人材育成 / 地域包括ケア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、研究者らが大分県および大分県看護協会と協力し、保健所保健師が二次医療圏ごとに運営する看護の地域ネットワークを基盤に看護管理者のピアサポートによる能力開発に取り組み、1)看護管理者の能力向上、2)臨地現場の看護管理の向上、3)看護管理者のネットワークの強化について明らかにすることを目的とした。令和元年度の南部地域と豊後高田地域の研究について実施概要を下記に示す。 2年目となる南部地域は、計6回の管理者支援を実施した。病院の看護管理者(代表者)が毎回5~6名参加した(以下、参加者)。参加者は、2グループに分かれ、中規模病院は次世代の看護管理者育成、小規模病院はスタッフの育成について、現状分析や実践を振り返り、ディスカッションを行った。逐語録の分析から、中規模病院の参加者は、これまでの人材育成について振り返り、他の参加者からの意見をもとに改善策を検討した。また、新たな育成による成果がみられ、自らも看護管理者として成長していた。小規模病院の参加者は現状分析を重ね、施設の特色に合わせた人材育成に改善していた。 今年度より開始した豊後高田地域は、合計6回の管理者支援を実施した。病院と訪問看護ステーションの看護管理者(代表者)が毎回4~5名参加した(以下、参加者)。逐語録の分析から、参加者は、現状について本音で語り合い、看護管理の状況について互いの理解を深めていた。2回目以降は、各施設の参加者が、交代で自施設の現状分析を発表し、自施設のビジョンや理念に合わせたクリニカルラダーの必要性や、地域医療や在宅の視点を強化したスタッフ育成方法等、各施設における看護管理上の課題を話し合った。参加者は、支援者らと共に改善に向けた話し合いを行う中で、現状分析の視点を広げ、改善に向けたヒントを得ていた。さらに、セッションを重ねるなかで、年度末には2年目に向けた取り組みを検討していく段階に入った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度に計画していたフィールド調査および分析等の研究を概ね実施できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度は、プログラムを継続しながら、3年間を通したプログラム全体の最終評価を行う。最終評価は、1)看護管理者の能力向上、2)臨地現場の看護管理の向上にもたらす効果、3)看護管理者の地域ネットワークの強化について、これまでの調査で得られた量および質的データをもとに分析を行い、最終的な効果を明らかにする。
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