2019 Fiscal Year Annual Research Report
ICTを活用したDVハイリスク妊婦への支援プログラムの開発と評価
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18H03099
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Research Institution | St. Luke's International University |
Principal Investigator |
片岡 弥恵子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (70297068)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江藤 宏美 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(保健学科), 教授 (10213555)
堀内 成子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (70157056)
八重 ゆかり 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (50584447)
馬場 香里 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 助教 (00825127)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ドメスティックバイオレンス / DV / 妊婦 / スクリーニング / ICT |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、第1に、これまで行ってきた研究(看護職へのイーラーニング教材の開発と評価、胎児ボンディングとDVの関係性)の成果について学会発表を行った。イーラーニング教材の開発については日本助産学会、胎児ボンディングとDVの関係性については、日本母性衛生学会及び日本助産学会で発表し、研究結果の公表を行うことができた。 第2に、DVスクリーニング陽性となった妊婦へのICTを使った映像教材の開発を行い、妊婦ならびに専門職からの評価を得た。映像教材は、暴力の構造や暴力が母子に与える影響、支援に関する情報の獲得を目標とした。先行研究を基に実施可能性を考慮し、所要時間を10分として3セクションで構成した。評価者へのインタビューでは映像教材としての適切性、教材としての有用性、内容の適切性の3つの視点から質問を行い、映像教材の具体的な改善点を明らかにした。なお、本研究は聖路加国際大学研究倫理審査委員会の承認を受けた(承認番号:19-A060)。評価者として、妊婦5名、DV支援の実践を行う助産師3名と支援者1名、DVに関する研究者3名の合計12名にインタビューを行った。その結果、評価者全員から概ね良いという評価を得た。特に、映像教材によって最低限の情報を端的かつ網羅的に伝達できるという点や、妊婦が一人で学習を進められることで支援の受容に伴う抵抗感が軽減されるという有用性に関する点が評価された。一方で,内容の適切性の面で専門家より複数の指摘があり、動画が対象者に与える侵襲性に配慮し、対象者が受け入れやすいように暴力に関連した表現や伝え方を工夫するという改善点が挙げられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度の12月までは、ほぼ計画にそって研究を進めることができた。しかし、1月くらいからに、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、病院などの施設において全面的に研究の実施が困難になっている。妊婦へのDVスクリーニング、開発した映像教材を含めたプログラムの実施及び評価については、進展が遅れることが予測される。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、病院などの施設において、研究の実施が非常に困難になると予測される。しかし、この状況においては、研究者レベルでは研究の進展に向けての対応策を講じることは難しい。そのため、研究期間の延長を含め、研究計画を変更していく必要があると考えられる。
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Research Products
(3 results)