2020 Fiscal Year Annual Research Report
運動学習脳内機構の外的制御による片麻痺患者の新たな神経リハビリテーション戦略
Project/Area Number |
18H03132
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
菅田 陽怜 大分大学, 福祉健康科学部, 准教授 (30721500)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 正之 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (00596497)
阿南 雅也 大分大学, 福祉健康科学部, 准教授 (10517080)
松下 光次郎 岐阜大学, 工学部, 准教授 (30531793)
藤木 稔 大分大学, 医学部, 教授 (90231563)
上田 徹 大分大学, 福祉健康科学部, 特任教授 (90315333)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 運動学習 / tACS |
Outline of Annual Research Achievements |
α波 (8~13Hz) やβ波 (13~25Hz) 、high-γ波 (50~100Hz) の脳波変化が運動学習機能に影響を及ぼすことが知られている。近年の研究では、これらの周波数帯域をターゲットとして経頭蓋交流電気刺激(tACS)を行うことで運動学習能力が向上することも報告されている。一方で、運動系に関わる脳律動成分をターゲットとした視覚刺激が運動学習機能に及ぼす影響についてこれまでに明らかにした研究はない。そこで、本研究では運動に関連する周波数を用いた視覚遮断刺激が運動学習機能に及ぼす影響について明らかにすることを目的とした。 その結果、10Hz群および20Hz群において、有意に視覚運動学習課題における学習量が向上した。 近年の研究では、α帯域の脳内ネットワーク変化が運動学習に影響を与えることや、β帯域の脳律動には運動学習のパフォーマンスに関する情報が豊富であること、さらには脳内ネットワークにおけるβ帯域の変動と運動学習の結果に関連があることが報告されている。このことから、αおよびβ帯域の脳波成分は運動学習において重要な役割を担っていることが考えられる。また、α律動を標的とした10 HzでのtACSは運動機能を促進し、新たに学習した運動学習の検索を容易にすることや、β律動を標的とした20HzでのtACSは運動機能を促進し、学習した運動性能を安定させるなど、10Hzと20Hzが運動学習に関与するという報告がある。以上のことから、今回の研究においては運動に関連する周波数を用いた視覚遮断刺激により、α律動およびβ律動が外的に変調され、視覚運動学習のパフォーマンスが向上したと考えられる。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)