2020 Fiscal Year Annual Research Report
糖化ストレスによる運動トレーニング効果の抑制作用の検証-糖化研究基盤確立に向けて
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18H03148
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
江川 達郎 京都大学, 人間・環境学研究科, 助教 (00722331)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤林 真美 摂南大学, 農学部, 教授 (40599396)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 糖化 / 運動抵抗性 / プロテオミクス / RNAシークエンス / 筋肥大 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、糖化ストレスが運動トレーニング効果におよぼす影響を明らかにすることである。本年度は、昨年度実施したプロテオーム解析の詳細な分析を進めるとともに、RNA-Seq解析を実施した。 方法としては、9 週齢のC57BL/6NCr マウスを対照群と糖化ストレス負荷群に分類し、糖化ストレス群には牛血清アルブミン(BSA)を用いて作成したAGEs(0.5 mg/g body weight)を1 日1 回、2 週間腹腔内投与した。対照群にはBSA(0.5mg/g body weight)を投与した。AGEsの投与により、血中の蛍光性AGEs量は約2倍に増加した。AGEs またはBSAの投与1 週間後に、全てのマウスの右脚(筋肥大脚)から腓腹筋およびヒラメ筋を切除し、協働筋である足底筋の代償性筋肥大を誘導した。左脚は非処置群(非筋肥大脚)とした。協働筋切除1週間後に足底筋を摘出しプロテオーム解析を行った。プロテオーム解析の結果、筋肥大処置で増加しAGEs負荷で抑制されたタンパク質が527種類、また筋肥大処置で減少しAGEs負荷で増加したタンパク質が480種類確認された。これらのタンパク質群に対してEnrichment解析を行ったところ、ユビキチン・プロテアソームシステムおよび細胞接着分子に関わるタンパク質群が多く占めていることが明らかになった。つまり、糖化ストレスによる運動トレーニング効果(筋肥大)の抑制にはタンパク質分解系の亢進や細胞膜脆弱化が関与している可能性が示唆された。またRNA-Seq解析とプロテオーム解析の統合解析により、Ecsr, Tfpi, Rgmb, Ccdc167, Agtr2, Adamts12, Mrps16, Oxct1, Tsnaxの9種類の遺伝子が運動トレーニング効果の抑制に関与している可能性が示唆された。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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