2018 Fiscal Year Annual Research Report
ethnic sports as cultural resources
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18H03157
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Research Institution | Shizuoka Sangyo University |
Principal Investigator |
寒川 恒夫 静岡産業大学, 経営学部, 教授 (70179373)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 民族スポーツ / 文化資源 / アジア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、アジアにおこなわれる民族スポーツをとりあげ、その文化資源(とりわけ観光資源)としての利用可能性について論じることを目的とする。研究活動の全体は3年度に亘り、各年度は次のような目標を持つ。(初年度)民族スポーツのデータ・ベース作成(どの国のどの民族・地域にどのような民族スポーツがおこなわれるか、またその民族スポーツの文化的内容はどのようなものであるかについてフィールドワークによって情報を収集する)、(2年度)初年度成果の事例の中から、政府あるいは民間団体が現に文化資源として展開する民族スポーツ事例、また文化資源としての展開を企画・検討する事例等について、その内容を調査する(こうした事例の文化性情報は当事者間に共有されるイーミック次元の情報ととらえる)、(3年度)2年度に抽出した民族スポーツ事例について、研究者が、当該事例の歴史・文化を独自に解釈し直して当事者が持つイーミックな文化性情報とは異なる新しい内容を付与する(こうした文化性情報は研究者のエテイック次元の情報ととらえる)。初年度にあたる2018年度は、研究組織を研究代表者と9人の研究協力者とで編成し、それぞれ専門の国(研究協力者は中国、韓国、台湾、タイ、スリランカ、インド、日本。研究代表者はアジア全域)において調査を実施し、上記初年度目標の民族スポーツのデータベース作成に当たった。年度末の1月には東京においてフィールドワーク情報を持ち寄り、調査の進捗状況を報告しあい、問題点と成果について、全体検討会をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究はアジアのなかでも中国、日本、韓国、台湾、タイ、スリランカ、インドを重点国として、中国と韓国についてはそれぞれの国に居住するネイティブ研究協力者(5人)、台湾とスリランカ・インドについては日本に居住するネイティブ研究協力者(2人)、タイと日本については日本に居住する日本人研究協力者(2人)が分担する形で研究活動を展開したが、スリランカ・インド担当者の体調不良のため当該地の十分なフィールドワークが実施できない状況にあった。進捗状況の「おおむね順調」の判断は、これによる。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度以降の研究の推進については、当初計画通りに進められる。ただし、スリランカ・インドの地域については、担当研究協力者の体調如何によるため、推移を見守りつつ、研究代表者がこれを分担する方策をも視野に入れている。
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