2020 Fiscal Year Annual Research Report
Role of Piezo channels in mechanosesing of skeletal muscle cells -Improvement of skeletal muscle function by stimulation of Piezo channels-
Project/Area Number |
18H03160
|
Research Institution | Toyohashi Sozo University |
Principal Investigator |
後藤 勝正 (山下勝正) 豊橋創造大学, 保健医療学部, 教授 (70239961)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 骨格筋 / 機械的刺激 / チャネル / Ca2+ |
Outline of Annual Research Achievements |
健康長寿を目指して運動が推奨されている。特に、運動器である骨格筋の機能の維持向上が重要な課題である。しかし、加齢に伴う骨格筋量と機能の低下(サルコペニア)に対する適切な運動処方は確立しておらず、早急に解決が望まれている。サルコペニアは、日常生活活動に大きな変化がなくとも発症し、骨格筋機能と量は低下することが知られている。したがって、運動刺激に対する感受性が低下することが、加齢に伴う骨格筋機能や量の低下を引き起こすことを強く示唆する。一方、骨格筋は機械的刺激に応答して適応を示すものの、骨格筋が機械的刺激を受容する仕組みは未だに明らかにされていない。そこで本研究では、骨格筋細胞における機械的刺激受容チャネルとしてのピエゾチャネルに着目し、運動刺激に対する骨格筋の適応における機械的刺激受容機構を解明し、ピエゾチャネル活性化による運動効果獲得増強法およびサルコペニア予防と改善策を確立ための知的基盤を形成することを目的としている。本研究は4年計画で実施され、2020年度はその3年目に当たる。2020年度は、実験動物(マウス)から単離した筋衛星細胞を用いて、機械的刺激(ストレッチ)ならびに作用機序(作用部位)の異なる2種類のピエゾチャネルアゴニストによるピエゾチャネル修飾に対する筋細胞の応答を引き続き検討した。その結果、機械的刺激により細胞内Ca2+濃度の増加が確認された。Piezo1アゴニストであるYoda1は、細胞内Ca2+濃度増加は促進し、筋管形成を促進した。もう1つのアゴニストであるJedi2を作用させると、筋管の直径は短縮し、長径が拡大する傾向が認められた。さらに、機械的刺激受容体として作用する可能性のあるTRPV4チャネルについても検討した。その結果、TRPV4も機械的刺激により細胞内Ca2+濃度増加は促進することが明らかになった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
骨格筋組織レベルでの機能解析を行う予定であったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で動物の繁殖が困難となり実験計画を変更した。
|
Strategy for Future Research Activity |
培養細胞を用いた機能解析を進め、骨格筋細胞における機械的刺激受容機構としてのピエゾチャネルチャネルの役割を解明する。さらに、骨格筋組織レベルの機能解析を行う計画である。
|
Research Products
(10 results)