2021 Fiscal Year Annual Research Report
老化・疾病をもたらすミトコンドリア機能障害を鋭敏に捕らえる手法の開発
Project/Area Number |
18H03180
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松島 雄一 九州大学, 医学研究院, 助教 (20571342)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬戸山 大樹 九州大学, 大学病院, 助教 (30550850)
相原 正宗 九州大学, 大学病院, 臨床検査技師 (30748843)
内海 健 九州大学, 医学研究院, 教授 (80253798)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ミトコンドリア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はミトコンドリア異常モデルを樹立・解析しミトコンドリア機能異常の特徴を解析し、機能異常を検出する方法の開発を最終的な目的としている。ミトコンドリアマトリクスに局在するLONP1はミトコンドリアマトリクスに局在するプロテアーゼであり、LONP1の減少はミトコンドリア呼吸鎖の低下のみならず、様々なミトコンドリア障害が引き起こされる可能性が示唆されている。また、LONP1は加齢とともにその発現が減少することが知られていることから、LONP1の発現低下はミトコンドリアの機能異常の原因の一つではないかと考えられている。 これまでに樹立したミトコンドリアのLONP1機能異常モデル細胞では、ミトコンドリアマトリクスに局在する特定のタンパク質群が不溶化し、一部位の可溶性ミトコンドリアマトリクスタンパク質が減少することが明らかとなった。さらに解析を進めた結果、以下のことが判明した。①ミトコンドリアマトリクスに局在するシャペロンタンパク質の一部が不溶化しそれに伴ってそれらの可溶性タンパク質が減少したが、この可溶性シャペロンの減少はタンパク質凝集の原因ではなかった。②マトリクスへのミタンパク質輸送に関わるシャペロンとLONP1とを同時に枯渇させると凝集体の形成が著しく減少した。さらに、マトリクスへのタンパク質輸送に関わる因子とLONP1を同時にノックダウンした場合でも凝集体の形成が著しく減少した。これらの結果は、LONP1枯渇による凝集体の形成には、ミトコンドリアマトリクスへの輸送が関わっていることが示唆された。③LONP1枯渇細胞で凝集するミトコンドリアタンパク質は、ミトコンドリアマトリクス輸送直後に一部が凝集していることが判明した。④ミトコンドリアマトリクス輸送複合体がLONP1と共沈することが確認され、LONP1は特定の新規輸送タンパク質の可溶性に寄与することが示唆された。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)