2020 Fiscal Year Annual Research Report
Motoric cognitive riskと認知症発症のメカニズム
Project/Area Number |
18H03185
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Research Institution | National Center for Geriatrics and Gerontology |
Principal Investigator |
土井 剛彦 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 老年学・社会科学研究センター, 室長 (60589026)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 歩行 / 認知機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
認知症対策は医療・介護において早急に取り組むべき課題とされ、適切なスクリーニングにより対象者を選定し、適切な介入を行うことが重要である。認知症のリスクの一つとして着目されている“motoric cognitive risk syndrome (MCR)”は、認知症ではないが“主観的な認知機能低下の訴え”と“歩行速度低下”を有している状態と定義され、認知症のリスクとして認識されている。MCRに関する疫学的な知見としては、メタアナリシスによる有病率において9.7%であったとの報告や予測妥当性の検討として認知症以外にも転倒リスク、生活機能障害リスクや死亡リスクとの関連性が示され、MCRの有用性が示されてきた。本研究は、MCRが認知症リスクになりうるメカニズムを明らかにすることを目的とし、脳画像解析やバイオマーカーによる分析を可能とするためのデータセットを作成した。得られた結果の概要としては、MCRを有する者は認知症の発症リスクが高く、各認知機能に低下が認められ、海馬における脳容量が減少し、遺伝子からみた認知症のリスクも高かった。さらに、MCRを有する者は白質病変を有する割合が高かった。血液バイオマーカーから見た炎症系マーカーにおいて、MCRによる顕著な違いは見られなかったが、歩行速度低下を有する場合に、炎症系マーカーが高値である傾向がみられた。これらのことから、MCRが認知症発症に対しリスクが高いことに対し、脳構造やバイオマーカーからみてリスクが高くなることが裏付けられた。今後は、これらのリスクに対しどのような介入方法が適切かを精査し検討する必要があると考えられる。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)