2018 Fiscal Year Annual Research Report
Realization of self-stress care by energy-harvest activity recognition system
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18H03233
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
荒川 豊 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (30424203)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
諏訪 博彦 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 特任准教授 (70447580)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | セルフストレスケア / エナジーハーベスティング / 場所認識 / 行動認識 / ライフログ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、長期的な行動計測によって、生活習慣の中から、メンタルヘルスと行動の関係性を導き出し、ユーザにフィードバックすることで、セルフストレスケアを支援するシステムを実現することである。現在は、GPSを搭載したスマートフォンの普及により、アプリを入れることで大まかな位置情報を記録することができるようになっている。また、小型活動量計の広がりにより、歩数や心拍、睡眠に関する記録は取れるようになっている。しかしながら、こうしたデバイスは日々の充電が必要であること、同じ建物内での行動(会議、トイレ、休憩など)は判別できないといった課題が有る。 本研究では、この2つの問題を解決するために、まずバッテリーレスで建物内行動を記録するシステムの開発に取り組み、その後、セルフストレスケアへと発展させていく。 初年度は、バッテリーレス行動認識を実現するために、さまざまな環境発電素子の特性を調査し、基本設計を行った。代表的な環境発電素子としては、光から発電する太陽電池が挙げられるが、他にも振動から発電するピエゾ素子、熱から発電するペルチェ素子などがある。また、太陽電池には、無機シリコン系の単結晶、多結晶、有機系の色素増感系などがあり、照度や波長に対する特性が異なっている。 提案方式は、このような素子から発電した電力を用いて加速度センサなど別のセンサを動かすのではなく、発電量そのものをセンサ値と捉え、発電量の変化から行動を認識するという新しい概念であり、トップ会議IEEE PerCom2019にフルペーパー採択された。その後、設計を更に見直し、完全にバッテリレスで長期的な行動計測が可能な名札型のセンシングデバイスの作成に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
バッテリレスの行動認識システムの実現は、極めてチャレンジングな取り組みであるが、無事に開発することができた。さらに、採択率が低いトップ会議に採択されたことも期待以上の成果である。ただし、試作に当たっては、一部回路の見直しをする必要が発生し、次年度に繰り越す形となった。
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Strategy for Future Research Activity |
計画通り、ハードウェアの試作を行うとともに、可能な限り長期間、バッテリレスで計測可能なアルゴリズムを提案する。また、成果の対外発表を積極的に行い、特許申請なども行う。
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Research Products
(5 results)