2018 Fiscal Year Annual Research Report
時空間コンテンツ活用のためのジオセントリック情報プラットフォームの研究
Project/Area Number |
18H03234
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
塚本 和也 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (20452823)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池永 全志 九州工業大学, 大学院工学研究院, 教授 (50284716)
野林 大起 九州工業大学, 大学院工学研究院, 助教 (40632906)
山本 寛 立命館大学, 情報理工学部, 准教授 (80451201)
妙中 雄三 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 准教授 (50587839)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ジオセントリック / 時空間コンテンツ情報 / プラットフォーム / 情報ネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
まず、提案プラットフォーム上で時空間コンテンツ生成時に利用される機械学習に必要不可欠な前処理を効率的に実行するネットワークアーキテクチャを検討し、その有効性をシミュレーションで検証した。また、基礎的な時空間コンテンツ生成機能をApache Kafkaに実装し、実ネットワークでの実験からその有効性と問題点を明らかにした。また、地域で収集したIoTデータや生成コンテンツを利用する際の実空間での物理的な位置関係に着目し、実空間指向のコンテンツ配信モデルを検討した。多数のセンサデータを遠方から活用するシナリオを用い、利用者との距離に応じネットワークでのデータ転送過程でデータ粒度を荒くする配信を試作した。次に、時空間コンテンツをリアルタイムに生成するプラットフォームを設計するために、人流観測や交通安全を対象としたシステムを試作し、機械学習やその前処理といった共通機能を抽出した。さらに、機能の入力となる実世界情報の完全性・真正性を保てるように、ブロックチェーンを活用したデータ管理技術を検討した。 また、ユーザが時空間コンテンツを事前把握できないため、前処理のためのネットワークアーキテクチャを有効活用し、データ蓄積サーバが取得するデータ要求の統計情報を基に、時空間コンテンツを保持する異分野連携サーバの推定手法を提案した。シミュレーションにより、コンテンツの確実な取得に加え、ユーザに気づきを与えられることを示した。 次に時空間コンテンツ配信に活用する情報滞留方式において、車両密度が低い環境における情報滞留及びデータ提供エリアを改善する適応型データ送信制御手法を検討した。その後、シミュレーションにより提案手法の有効性を評価し、従来の方式と比べ提供エリアを約10%改善できることを示した。 最後に、プラットフォーム全体アーキテクチャの連携手順や交換情報について全研究者で検討を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各機関ともそれぞれの担当の観点から検討を進めるとともに、定期的なミーティングを開催して、進捗を確認するとともに課題について積極的な議論を進めている。外部発表も主たる機関より実施されており、当初の狙いにほぼ沿った形で進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、(1)地理空間調和型IoTデータ収集/処理技術、(2)時空間コンテンツの効率的検索/発見技術、(3)環境適応型コンテンツ配信技術、の担当者が互いにジオセントリック情報プラットフォーム全体の視点を考慮した上で検討を進めるとともに、定期的なミーティングを行って進捗報告・課題解決に向けての議論を行う。これらの打ち合わせを通じて、(4)ジオセントリック情報プラットフォームに関する議論を深めていく。また、必要に応じて、実機による小規模なシステムを構築し、パフォーマンス検証を実施してゆく予定である。
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Remarks |
NICTとNSFによる日米共同研究JUNO2「スマートコミュニティを支える高信頼ネットワーク構成技術」において、「高信頼設計エッジ・クラウド・ネットワーク (RECN)」というテーマで採択された。
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