2018 Fiscal Year Annual Research Report
Personalized Recognition, Prediction, Retrieval of Food Log
Project/Area Number |
18H03254
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
相澤 清晴 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 教授 (20192453)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | マルチメディア / 画像認識 / 食事画像認識 / 食事記録 / パーソナライゼーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、食事記録の負担を下げるための究極の取り組みを行う。そのために、パーソナライゼーションに対処する技術の高度化を行い、食事写真の認識、特定人物の短期間の記録からその長期の食傾向の予測の技術基盤を構築する。パーソナライゼーションによる個人の多様性を考慮した認識で精度を高め、食事記録の負担を下げる。また、データドリブンなアプローチで短期記録から長期の傾向を予測することでさらに記録の負担を下げることを目標にする。2018年度の研究実績を列記する。 (1)パーソナライズされた食事画像認識: 研究代表者らは、FoodLogと称するシステムを構築し、食事記録の収集を続け、800万件を越えるデータを有する。そのデータをもとに、ベースラインとなる食事認識器を構築し、さらに、随時入力される個人の入力に応じて、新規クラスの登録、既存クラスのアップデートを行うパーソナライズ食事認識器を構築した。個人の過去の記録を反映した認識器を構築することで性能を大幅に向上できることを示した。 (2)時間依存性、品目依存性を考慮したパーソナライズ食事認識認識:(1)の食事認識器に対して、さらにユーザ入力系列の時間依存性(より近い時点の入力の重みを重く)、品目依存性(ユーザ入力と共通テンプレートの重みを品目ごとに最適化)を考慮したパーソナライズ食事認識器を構築し、その評価を行った。2つの依存性を導入することで性能向上を確認した。 (3)新FoodLogの設計、開発: これまでのFoodLogで網羅的な収集が困難であった栄養データを収集するための新しいFoodLogを設計し、その開発を進めた。スポーツ管理栄養士との意見交換を行い、ユーザと栄養士のコミュニケーション支援、画像認識によるユーザの食事記録、約10万の食事データベース利用により、格段に網羅性、対話性を高め、そのプロトタイピングを進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
食事認識のパーソナライゼーションについて、個人の記録履歴を反映させた手法については、マルチメディア分野のトップジャーナルであるIEEE Trans. Multimediaの論文で採択、出版された。また、それにさらに記録系列の時間依存性、品目依存性を取り入れた手法に関しては、IEEEの画像処理の最大の国際会議であるICIPへ論文が採択され、発表した。パーソナライゼーションについては、ある程度のめどをつけることができた。さらに、当初の計画に含まれていないFoodLogの新しいツールの検討に至り、そのプロトタイピングに進展した。
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Strategy for Future Research Activity |
食事記録データを用いた解析、推定のためには、質の高い記録データが不可欠である。そのようなデータを得るためのツールとして新FoodLogを大いに活用して、研究を進める。また、質の高い食事記録(食事名、食事の栄養データの網羅性が高い)を用いることで、個人の属性の推定につなげることが期待され、そのような方向の検討を進める。
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Research Products
(14 results)