2019 Fiscal Year Annual Research Report
角膜表面上のディスプレイ反射像を用いた可視光視線計測技術
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18H03279
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
竹村 憲太郎 東海大学, 情報理工学部, 教授 (30435440)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 吉央 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究チーム長 (00314534)
長松 隆 神戸大学, 海事科学研究科, 准教授 (80314251)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 視線計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は,偏光カメラを用いて角膜表面上からディスプレイの反射領域を検出する手法に取り組み,安定にディスプレイ反射領域の四隅を抽出することに成功した.採用した偏光カメラは,4つの方向の偏光子が一定パターンで配置されており,ストークスパラメータの計算及び,偏光度や偏光角度の算出が可能である.そこで,これらの情報を手がかりに,角膜表面上に反射する偏光成分のクラスタリングを行い,ディスプレイの反射領域を検出した.また,偏光角度情報はディスプレイ毎に異なる場合もあることから,反射するディスプレイを区別することにも利用が可能である.そこで,従来研究ではほとんど扱われてこなかった,複数ディスプレイに対する注視点推定に有効であることを示した.注視点推定は,偏光カメラによって検出されたディスプレイ四隅の座標を使用して,Cross-ratio methodを用いて行った.近赤外を用いない可視光計測では,モデルベースの虹彩追跡を採用することで,注視点の推定を実現が可能である.また,オプションとして,カメラ付近から近赤外を照射すると,虹彩ではなく瞳孔追跡が可能となるため,瞳孔(虹彩)中心の算出精度が高まり,注視点の推定精度が向上することを確認した.瞳孔検出用に近赤外LEDの照射した場合も,汎用的なディスプレイが利用である利点は維持されており,本提案手法の有効性が維持されており,アプリケーションの要求精度に応じて選択的に利用することが可能となった.また,角膜表面上から歪なく環境情報を抽出する角膜イメージングについては,GPUを活用した高速化を実現した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究当初は,近赤外を用いない場合のみを想定した研究計画となっていたが,近赤外の照射を部分的に使用して精度向上を図るなど,当初の予定にはない部分についても検討を行うことができたことから,当初の計画以上に進展していると判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
従来手法と同等の精度が求められていることから,幾何的拘束等を増やすことで精度向上を試みる.具体的には,Corneal imagingによって歪みない画像が得られることから,その画像を用いたCross-Ratio Methodや両眼の画像を用いた計算などを検討している.
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Research Products
(13 results)