2018 Fiscal Year Annual Research Report
Research on Concern Alignment in Rational-Empathetic Interaction and its Application to Consensus Building Support
| Project/Area Number |
18H03292
|
|---|
| Research Institution | Future University-Hakodate |
|---|
Principal Investigator |
片桐 恭弘 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (60374097)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
榎本 美香 東京工科大学, メディア学部, 講師 (10454141)
石崎 雅人 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 教授 (30303340)
角 康之 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (30362578)
高梨 克也 京都大学, 情報学研究科, 研究員 (30423049)
傳 康晴 千葉大学, 大学院人文科学研究院, 教授 (70291458)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
| Keywords | 人工知能 / 認知科学 / 相互関心調整 / 共感的インタラクション / マルチモーダルインタフェース |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は，相互関心調整の概念を基盤として人間同士の会話を通じた共感的インタラクション過程の計算モデルを構築し，合意形成支援基盤技術を開発することである．本年度は，相互関心調整に基づく共感的インタラクション分析に関しては，医療，ビジネス，教育，共同体コミュニケーションなどの各種フィールドにおいて収集された会話データに対して，共感的インタラクションの構造分析を進めた．相互関心調整談話行為アノテーションに基づいて信頼構築・維持につながる談話行為系列の分析に基づいて関心レベルの交換と提案レベルとの交換の協同探索の概念を提案し，国内外の学会において招待講演を含む学会発表を行った．また，医療コミュニケーションにおける信頼性と患者満足度に関する分析研究を実施し学術論文発表を行った．相互関心調整に基づく共感的インタラクションモデルに関しては，相互関心調整と行為意図理論との比較を行い，国内外の学会において招待講演を含む学会発表を行った．共感的インタラクションモデルに基づく合意形成支援基盤技術については，共感的インタラクションが重要な役割を果たすロボットコミュニケーション・チュータリングの分野を想定してコミュニケーション支援技術の検討を行い、学術論文発表を行うとともに，国内外の学会において招待講演を含む学会発表を行った．また，他分野における共感的インタラクション研究との交流を意図して，哲学・倫理学分野の信頼研究者を招待してシンポジウム「インタラクションと信頼」を開催し，討論を通じた研究の進化を図るとともに研究成果の公開を行った．
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
共感的インタラクションが重要な役割を果たす合意形成会話の実例として，医療コミュニケーション，ビジネスコミュニケーション，共同体コミュニケーションの各フィールドにおいて会話データの集積と相互信頼感共関心モデルを中心とした分析を実施し，それと並行して共関心と意図理論との対比を通じて共同探索の概念を提示することができた．さらにチュータリングを対象とした共感的インタラクション支援技術についても検討を始めており，おおむね順調に進展していると判断できる．
|
| Strategy for Future Research Activity |
2019年度は研究課題の二年目であり，これまでの成果を踏まえて，(1)会話における共感的インタラクションの実証的分析として，共関心談話行為アノテーションの安定性確認，非言語情報交換と共関心談話行為との相関分析，(2)関心・提案空間共同探索としての共関心モデルの開発，(3)ライフログ・体験共有技術への共感インタラクション支援導入を進める．
|
