2018 Fiscal Year Annual Research Report
Construction of eQTL database during pregnant period
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18H03326
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
長崎 正朗 京都大学, スーパーグローバルコース医学生命系ユニット, 特定教授 (90396862)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | RNAシークエンシング / eQTL / 妊娠期間 / 遺伝要因探索 / 全ゲノムシークエンシング |
Outline of Annual Research Achievements |
妊娠期間中、胎児が母体内で成育することから、非妊婦の状態と生体内が異なる状態になり様々な疾患が発症する。 例えば、妊娠高血圧症候群はいまだ原因不明の多因子疾患であり、母児への短期・長期的リスクから、次世代の成育にかかる重要な健康問題である。妊娠期間中の母体の 変化の1つとして特異的に発現する遺伝子、アレル特異的な遺伝子の発現状態変化が考えられる。これら遺伝子(RNA)の状態変化は、個人毎 の遺伝情報に大きく依存していると考えられるが、このような遺伝型とRNAの発現変化のプロファイルは存在しなかった。そこで、本研究では、取得済みの妊婦300名の全ゲノム情報と妊娠期間、前期、中期、出産後の3点のRNAシークエンス情報を情報解析し、RNAの各時点および、時点間の変化のプロファイルを構築するとともに、同一妊婦の全ゲノムシークエンス情報を用い、これらのRNAプロファイルと相関する遺伝要因の探索を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
基礎的なデータの特性を把握することと簡単な統計解析を行うことを目標に進めてきた。現段階において両方の目的は達成しており、また、いくつかの 知見がでていることから、順調に進んでいると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
申請者が開発を行っている個人毎のフェージングを行った全ゲノム情報と同一個人のRNA-Seq情報からアレル特異的な遺伝子発現とその量を推定することができるASE-Tigar法や、その他海外で開発されている最新の手法(GeneiASE; Edgard et al. Sci Rep 2016など)を評価、改良することで、妊娠期間中の前期、中期、出産後のアレル特異的な遺伝子発現情報のプロファイル構築を進める。 平成30年度において構築を行った遺伝子発現プロファイルおよび、遺伝子スプライシングプロファイルと全ゲノム情報との関連解析(WGWAS; Whole-Genome Wide Association Study)を行うことで各プロファイルと関連する新規遺伝要因(SNP)の同定を行う。
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