2020 Fiscal Year Annual Research Report
Study on the material cycle and environmental restoration in the inner area of Ariake Sea
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18H03360
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
速水 祐一 佐賀大学, 農学部, 准教授 (00335887)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高巣 裕之 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(環境), 助教 (00774803)
藤井 直紀 佐賀大学, 農学部, 特任助教 (10403859)
小森田 智大 熊本県立大学, 環境共生学部, 准教授 (10554470)
山口 創一 九州大学, 総合理工学研究院, 助教 (20457493)
田井 明 九州大学, 工学研究院, 准教授 (20585921)
梅澤 有 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (50442538)
和田 実 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(水産), 教授 (70292860)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 有明海 / 潮汐 / 貧酸素 / 数値モデル / 溶存有機炭素 |
Outline of Annual Research Achievements |
夏季と冬季の約2ヶ月間、諌早湾の4測点でADCPによる流向流速の連続観測を行った。2013年からこれまでの流速観測データについて、気象庁の潮位観測データ、九州農政局による水質連続観測データと合わせて解析した。その結果、M2潮潮流楕円の長軸長については潮位の経年変動と良く対応しており、月昇交点位置変動の影響を強く反映していたと考えられた。 有明海奥部についてボックスモデル型の物質収支モデルを構築し、二枚貝が植物プランクトンの基礎生産、DOに与える影響を検討した。その結果、25.6 km2の領域にサルボウを10個体/m2で放流した場合、夏季の植物プランクトンは約20%少なくなった。3次元流動・生態系シミュレーションモデルを用いて、大浦沖および諫早湾湾口南沖に流況制御ブロックを配置した場合の、有明海奥部における貧酸素水塊の改善効果を検討した結果、ブロック群の設置によって平均0.14mg/L程度の底層DOの回復がみられた。 筑後川から有明海奥部への溶存態有機物の供給過程と湾内における動態を調査した。筑後川からは陸起源有機物が大量に供給されており、それらは微生物による変質・分解を経ながら、対岸である太良沖にまで輸送されていることが明らかとなった。また、筑後川から流入した陸起源有機物が湾内で分解される際に再生する栄養塩が、有明海の赤潮の長期化を支える要因のひとつになっている可能性が示唆された。 有明海湾奥部において現地調査と既報を整理したところ、動物プランクトンはAcartia omorii、 Oithona davisaeが優先していた。また、水産統計資料を用いて分類したところ、2004年~2018年では動物プランクトン食性水産動物が優先しており、動物プランクトン食性水産動物の漁獲量は減少していることから、水産業が有明海の低次生産を有効に利用できていなくなっていることが示唆された。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Evaluation of origin-depended nitrogen input through atmospheric deposition and its effect on primary production in coastal areas of western Kyusyu, Japan2021
Author(s)
Umezawa Y, Toyoshima K, Saitoh Y, Takeda S, Tamura K, Tamaya C, Yamaguchi A, Yoshimizu C, Tayasu I, and Kawamoto K
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Journal Title
Environment Pollution
Volume: 291
Pages: 118034
DOI
Peer Reviewed
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[Book] 窒素と環境の科学2021
Author(s)
林 健太郎・柴田 英昭・梅澤 有
Total Pages
192
Publisher
朝倉書店
ISBN
978-4-254-18057-2