2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of production and distribution system for fresh fish and shellfish aiming at environmental conservation type
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18H03425
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
濱田 奈保子 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (70323855)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 耐塩性微生物 / バイオレメディエーション / ミジンコ急性遊泳阻害試験 / 毒性評価 / バイオサーモメーター / スズキ / 水産物流通 / 鮮度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の3つの基盤技術のうち、【① 耐塩性微生物を用いたバイオレメディエーション】においては、本研究の初年度に確立したミジンコ急性遊泳阻害試験により、当研究室で海洋環境より単離したPestalotiopsis sp. AN-7(以下、AN-7)を用いたバイオレメディエーション前後の毒性評価を検討した。その結果、AN-7は重金属の中でも高い鉛除去能を有していること、24時間後に有意に毒性が低減することが明らかになった。特に、アルギン酸カルシウムで固定した場合には約20倍鉛除去能が向上し、未固定の毒性低下率が約3倍であったのに対し、固定化の毒性低下率は約15倍であり、固定化による有効性を確認することができた。また、【② 環境負荷低減と鮮度保持を兼ねた加工技術】については、鮮度低下が速いタラを対象とし、産地でのフィレ加工とラウンド形態での流通を比較し、品質評価試験と環境評価を組み合わせた新しい指標の提案することができた。さらに、【③ バイオサーモメーター(BTM) による流通管理技術の改良】については、コロナ渦の影響でBTMの構成成分の試薬が輸入できずに実施が遅れていたBTMの長期保管安定試験を行った。最も使用温度領域が広く、目視でも判別しやすいWST-8型BTMの冷凍温度帯での利用と冷凍温度帯での長期安定保管が可能な組成を検討した結果、冷凍温度で凍結せず、-20~40℃の間で使用可能である組成を決定することができた。また、決定した組成で保管安定性試験を行ったところ、冷蔵で252日間、常温で7日間、安定して保管できることが示された。また、BTMによる鮮度管理の汎用性については、これまで検討していない魚種からスズキを用いて検証した。WST-8型BTMを実際の流通に導入した本研究結果より、消費者は水産物生産システムの積算温度と鮮度管理状況を目視で確認できることが示された。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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