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2018 Fiscal Year Annual Research Report

Ethnobotanical Study on Genetic and Cultural Resources of Capsicum spp. in the Asia-Pacific Region

Research Project

Project/Area Number 18H03446
Research InstitutionKagoshima University

Principal Investigator

山本 宗立  鹿児島大学, 総合科学域総合研究学系, 准教授 (20528989)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 松島 憲一  信州大学, 学術研究院農学系, 准教授 (30359731)
田中 義行  岡山大学, 環境生命科学研究科, 准教授 (20704480)
小枝 壮太  近畿大学, 農学部, 准教授 (00629066)
Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
Keywords民族植物学 / キダチトウガラシ・ロコト類・ハバネロ類 / 伝播経路 / 食文化 / 栽培植物
Outline of Annual Research Achievements

アジア・オセアニアにおけるトウガラシ属植物の利用および酒文化(麹のつくり方、醸造・蒸留方法、それらに伴う儀礼)についての文献調査を行うとともに、インドネシアおよびミクロネシアにおいてトウガラシ属植物の遺伝資源・文化資源に関する現地調査を行った。また、種分類が未定のネパール産トウガラシ、ダレクルサニ系統群についてSSR、AFLP、GBSSの配列解析を用いて種分類を試みた結果、トウガラシとハバネロ類の種間雑種由来で、他栽培種と遺伝的に距離があることが明らかになった。そして、SSRおよびAFLPを用いて、国内の在来トウガラシ品種等の多型解析を行った結果、大きく7つのグループに分けられ、大まかに地域や果実形質によって分類できたが、異なる果実型でも近縁と思われる集団の存在が明らかとなった。さらに、トウガラシ属植物の遺伝資源の大規模分子系統解析に向けた準備を行った。具体的には、アジア・オセアニアのキダチトウガラシ404系統およびハバネロ類246系統を栽培し、合計650系統のDNAを抽出した。カプサイシン類の定量分析については、アジアのトウガラシ属植物を栽培し、HPLC分析により各系統の辛味成分組成を明らかにした。ネパール系統の中から、高いカプサイシノイド含量を示すキダチトウガラシの系統を見出した。葉緑体配列に基づくプライマーセットにより、トウガラシ属植物の細胞質の種分類を検討した。今年度に得られたデータについては、国内外における学会発表や国際誌の論文として来年度以降に公表する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の予定通り現地調査が進んでいる。また国内外における学会発表がなされており、おおむね順調に進展しているといえる。

Strategy for Future Research Activity

引き続きアジア・オセアニアにおいてトウガラシ属植物の民族植物学的な調査を行う。調査項目は、トウガラシ属植物の呼称、食文化(香辛料、果実以外の利用の有無、系統による味・辛味・嗜好性の違いなど)、酒文化、薬用、儀礼、禁忌、麹のつくり方などとする。また、国内の在来トウガラシ品種等については他の遺伝子領域の配列解析による種内類縁関係を明らかにしていくとともに、種分類が未定のネパール産トウガラシ、ダレクルサニ系統群についても同様の方法で種間の関係を明らかにしていく。そして、平成30年度と同様にキダチトウガラシおよびハバネロ類の追加系統の栽培を行い、DNAを収集する。さらに、平成30年度にDNAを抽出したハバネロ類についてRad-seq解析を行い、解析の課題等を抽出するとともに、令和2年度に本研究課題の中心であるキダチトウガラシの解析を行えるように準備を行う。カプサイシン類の定量分析については、オセアニア地域産のキダチトウガラシを栽培し、HPLC分析により各系統の辛味成分組成を明らかにし、アジア地域産のトウガラシと比較を行う。また、高いカプサイシノイド含量を示したキダチトウガラシの系統について、カプサイシン合成経路遺伝子に関する解析を行う。研究成果を国内外の学会において随時発表するとともに、論文を執筆する。

  • Research Products

    (7 results)

All 2019 2018 Other

All Int'l Joint Research (1 results) Presentation (5 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results) Book (1 results)

  • [Int'l Joint Research] パティムラ大学(インドネシア)

    • Country Name
      INDONESIA
    • Counterpart Institution
      パティムラ大学
  • [Presentation] インドネシアのタニンバル諸島・アルー諸島・ブル島におけるトウガラシ属植物の利用2019

    • Author(s)
      山本宗立・Wardis Girsang
    • Organizer
      日本熱帯農業学会第125回講演会
  • [Presentation] Medicinal Usage of Chili Peppers in the Amami Islands, Japan2018

    • Author(s)
      Sota Yamamoto
    • Organizer
      The 6th East Asian Island and Ocean Forum (EAIOF)
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 奄美群島におけるトウガラシ属植物の薬としての利用について2018

    • Author(s)
      山本宗立
    • Organizer
      日本熱帯農業学会第124回講演会
  • [Presentation] 千曲川・信濃川流域在来トウガラシ‘ぼたんこしょう’系統群の DNA 多型解析による類縁関係の類推2018

    • Author(s)
      車田翔平・根本和洋・南峰夫・松島憲一
    • Organizer
      園芸学会
  • [Presentation] AFLP法を用いた国内産トウガラシ在来品種(Capsicum annuum)の遺伝的類縁関係の解析2018

    • Author(s)
      車田翔平・根本和洋・南峰夫・松島憲一
    • Organizer
      園芸学会東海支部
  • [Book] 唐辛子に旅して2019

    • Author(s)
      山本宗立
    • Total Pages
      47
    • Publisher
      北斗書房
    • ISBN
      978-4-89290-048-8

URL: 

Published: 2019-12-27  

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