2020 Fiscal Year Annual Research Report
生体内代謝物解析のためのレーザー分光に基づく放射性炭素同位体分析法の開発
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18H03469
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
富田 英生 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (20432239)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 高子 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (00221557)
山本 誠一 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (00290768)
寺林 稜平 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (10870272)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 放射性炭素同位体 / レーザー分光 / 同位体標識 / 代謝物分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
光共振器を用いた超高感度なレーザー吸収分光法の一つであるキャビティーリングダウン分光(CRDS)に基づく放射性炭素同位体(C-14)分析の感度向上を念頭に、C-14を含む二酸化炭素の光吸収過程における飽和効果を利用した飽和吸収CRDSに取り組んだ。前年度までの検討にて、吸収飽和効果が低く、共振器内光強度を高める必要があることが明らかとなっていたため、光フィードバックにより量子カスケードレーザーを狭帯域化し、CRDS用光共振器内の光子密度を高め、飽和吸収CRDS信号を改善した。これにより、C-14の導入量と飽和吸収CRDSによる減衰率に比例関係があることが確認できた。CRDSスペクトルのバックグラウンド変動の要因となるエタロン効果について、共振器ミラーの掃引による低減法の開発を行った。他のエタロン効果抑制法と組み合わせることでCRDSスペクトルのバックグラウンド変動が抑制できることを実証した。 代謝物分析のために、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)とCRDSシステムをカップリングし、HPLC分画試料中のC-14分析を実現した。代謝イメージングのための炭素同位体標識薬剤の開発について、代謝物解析を検討したが、実験的に検証するには至らなかった。 本研究で得られた成果はC-14分析のみならず、CRDSの高感度化による微量同位体分子の分析やC-14以外の放射性核種を含む分子の検出にも応用できると考えられ、応用展開が期待される。 本研究に関連する論文を3報投稿し、掲載された。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Presentation] 放射性炭素分析のための光フィードバック-キャビティリングダウン分光法の開発2020
Author(s)
齊藤 圭亮, 寺林 稜平, Volker Sonnenschein, 奥山 雄貴, 富田 英生,吉田 賢二, 二宮 真一,真野 和音, 池原 辰也, 川嶋 悠太, 古宮 哲夫, 神谷 直浩
Organizer
日本原子力学会2020秋の大会
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