2019 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト発話コミュニケーションの進化と成立:前駆体能力に関する実験的研究
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18H03503
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
香田 啓貴 京都大学, 霊長類研究所, 助教 (70418763)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 剛 京都大学, 霊長類研究所, 准教授 (80452308)
足立 幾磨 京都大学, 霊長類研究所, 准教授 (80543214)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 霊長類 / 発声 / 発話 / 身体動作 / 発声訓練 / 運動可視化 |
Outline of Annual Research Achievements |
発声と身体運動、呼吸動作との関連性解析およびその進化的意義を探るために、引き続き発声行動の調査を進めた。とりわけ、以下の点について実施した。 1. 全身身体運動と発声動作発言との強固な関係性について調べるために、霊長類の発声訓練実験を通じて、その動作解析を円滑に実施する手法および分析実行環境(非侵襲非接触な映像解析手法を利用する)を構築し、発声運動と身体活動(とりわけ上半身運動)の同期的解析を実施し、発声運動(とくに発声開始直前)に関連同期する全身運動を観察できた。 2. 自発発声行動の行動収集及び身体運動との身体形質との関連解析,および社会的意義の解析 霊長類の自発発声行動を観察するとともに、それに同期して生起する身体運動の記録、およびそれが社会的文脈で使用される点について着目し、社会的意義についての解析を実施した。霊長類の性的信号の役割や、信号の個体間相互作用について可視化方についての開発を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
呼吸に着目した項目についてはやや遅れが生じている。一方で、全身身体運動についての解析は一定の分析を終え、思わぬ進展を見せた。業績と目的達成の面では十分な進展があるが、呼吸活動についての進展の若干の遅れから勘案すると、(3)ととらえ、今年度中の達成のためにあらゆる努力を実施したい。
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Strategy for Future Research Activity |
業績は順調に重ねている。身体運動という面での進展があるため、その面を強化推進し、顕著な業績を視野に入れたい(可能だと期待する)。それに並行し、呼吸運動観測を達成し、充実した年度としたい。
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