2020 Fiscal Year Annual Research Report
内皮細胞Primary ciliumの力学特性計測とメカノセンシング機構の解明
| Project/Area Number |
18H03508
|
|---|
| Research Institution | Hokkaido University |
|---|
Principal Investigator |
大橋 俊朗 北海道大学, 工学研究院, 教授 (30270812)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
| Keywords | 血管内皮細胞 / Primary Cilium / 力学特性 / メカノセンシング機構 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
細胞は周囲の力学環境に適応して形態および機能を変化させることが知られている。これは細胞が力学刺激を感知・伝達し生化学的信号に変換しているためである。内皮細胞のメカノセンサとして候補に挙げられている部位にPrimary cilium（一次繊毛）があるが、その力学特性および機能は十分に解明されていない。本研究課題では，Primary ciliumの力学特性を詳細に計測しメカノセンサとしての同定を試みることを目的とした。
研究期間を通して次の成果を得た。Primary ciliumの単離において、遠心分離による単離により効率的に回収できる方法を確立した。Primary ciliumの力学特性計測において、マイクロフルイディクスデバイスによる曲げ試験では微小流路内にてPrimary ciliumを補足し、横流によって曲げ変形を起こすことで曲げ特性を計測してきたが補足効率は十分ではなく課題が残された。AFM曲げ試験ではPrimary ciliumの長さ方向に対して押し込み位置を変えることで局所力学特性の計測を行うことができた。また、マイクロ引張試験機を作製し2本の対向するガラスニードルにPrimary ciliumを把持し引張試験を行うことでヤング率を推定することに成功した。さらに引張速度を変化させ粘弾性特性を詳細に計測することができた．続いて、Primary ciliaの力学応答機構を探求するため引張刺激下におけるカルシウム応答を計測した。単離Primary ciliaに引張刺激を加えるとPrimary cilia内のカルシウム濃度の上昇が僅かながら確認された。以上の研究により、これまでに計測が極めて困難であったPrimary ciliaのヤング率の計測とカルシウム応答現象を詳細に観察することができ、Primary ciliaのメカノバイオロジーに対する知見を深めることができた。
|
| Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
| Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(3 results)
