2018 Fiscal Year Annual Research Report
Oxygen imaging of living tissues using confocal phosphorescence lifetime imaging microscope
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18H03509
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
飛田 成史 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (30164007)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平川 陽亮 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (10780736)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 酸素プローブ / イリジウム錯体 / 低酸素 / りん光 / イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
イリジウム錯体BTPDM1を発光プローブとして、共焦点りん光寿命イメージング顕微鏡(PLIM)システムを用いて、マウスの腎臓の酸素化状態のイメージングを行った。麻酔下のマウスにBTPDM1 (250 nmol) を尾静脈から投与し、開腹後、腎臓表面にピコ秒レーザーパルス光を照射し、りん光寿命画像を測定した。自家蛍光画像との比較から、BTPDM1は尾静脈に投与後、血中から速やかに近位尿細管細胞内に移行し、主にライソソーム内でりん光を与えていることが分かった。HK-2細胞(ヒト腎近位尿細管由来上皮細胞)を培養して、インキュベータ内の酸素分圧を変化させてりん光寿命の変化を測定することにより、酸素によるりん光の消光速度定数と脱酸素下でのりん光寿命を決定した。この結果に基づいてりん光寿命画像を酸素分圧に変換し、腎臓組織内の酸素分布に関する情報を得た。まず、マウスの吸気中の酸素濃度を通常の21%から15%に減じ、再び21%に戻したところ、腎臓内に集積したBTPDM1のりん光寿命は、速やかに増加し、再び減少した。これは、吸気中の酸素濃度に依存して、尿細管細胞内の酸素濃度が変化していることを示しており、本手法が、in vivo酸素イメージング法として有用であることを示している。HK-2細胞(ヒト腎近位尿細管由来上皮細胞)を培養して、インキュベータ内の酸素分圧を変化させてりん光寿命の変化を測定することにより、酸素によるりん光の消光速度定数と脱酸素下でのりん光寿命を決定した。この結果に基づいてりん光寿命画像を酸素分圧に変換し、腎臓組織内の酸素分布に関する情報を得た。BTPDM1のりん光寿命は、近位尿細管のセグメントによって異なり、糸球体に近いS1セグメントの方がS2セグメントに比べてりん光寿命が短寿命すなわち高酸素状態であることが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、in vivo酸素イメージング技術を確立することを目指して、りん光性酸素プローブとこれに適した測定系の構築を行っている。酸素プローブについては、様々なイリジウム錯体を合成しその性能を評価した結果、細胞内へ移行するプローブについては、BTPDM1が最も優れていることが分かった。また、イリジウム錯体の配位子に水溶性基(PEG; polyethylene glycol)を結合させて、水溶性の酸素プローブを合成した。一方、共焦点りん光寿命イメージング装置を立ち上げて、BTPDM1あるいは水溶性イリジウム錯体を用いたりん光寿命イメージング画像が取得できるようになった。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの実験で、生きたマウスの腎臓内の酸素レベルを細胞レベルの高分解能でイメージングすることに成功している。今後は、この手法を用いた研究を肝臓、膵臓等の他の臓器、さらには腫瘍等へ展開する予定である。また、プローブの細胞毒性、光毒性、光安定性等の評価も同時に進め、in vivo酸素イメージング技術の確立を目指す。
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Research Products
(20 results)