2020 Fiscal Year Annual Research Report
Induction of vasculogenesis and angiogenesis in three-dimensional tissues by using protein expressions with mRNA delivery
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18H03537
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
小林 純 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (20385404)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秋山 義勝 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (20349640)
長瀬 健一 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 准教授 (10439838)
増田 信奈子 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (30342851)
中山 正道 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (00338980)
辰巳 公平 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (70555432)
山岡 哲二 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 部長 (50243126)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 細胞シート / 血管新生 / 脈管形成 / 血管内皮前駆細胞 / mRNA送達 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 三次元細胞シート組織での脈管形成モデルの構築 昨年度に引き続き、三次元細胞シート組織内で血管内皮細胞の脈管形成の誘導を検討した。当該年度は、ヒト皮膚線維芽細胞(NHDF)シート間にGFP発現ヒト臍帯静脈内皮細胞(GFP-HUVEC)を積層化し、GFP-HUVECの形態変化を観察した。比較的高密度の1.0×10^5 cells/cm^2で播種した時は多くのHUVECネットワーク構造が確認できたが、比較的低密度の2.0×10^4 cells/cm^2で播種した時はHUVECの伸展および分岐構造が少なかった。このことから、1.0×10^5 cells/cm^2のGFP-HUVECを含有する積層化NHDFシート組織は、脈管様ネットワーク構造のモデルとなることがわかった。 2. 三次元積層化細胞シート組織での血管新生モデルの構築 当該年度は、移植可能な肝細胞シートを効率的に形成させるための予備検討を行った。具体的には、移植前の肝細胞シート組織の生存率を維持させるための培養手法を検討した。ガス透過性のポリジメチルシロキサン(PDMS)上にコラーゲンを共有結合させ、ラットから採取した肝実質細胞を培養したところ、ガス透過を遮断したPDMSとポリスチレン製培養皿に比べて、数日間培養後の接着細胞数が多くなった。これは、肝実質細胞の酸素消費量が多く、ガス透過性膜上では十分な酸素を供給できたためと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
移植可能な肝細胞シート組織の効率的な形成に課題が生じていたが、原因解明とその解決に着手できており、概ねではあるが順調に進捗している。
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Strategy for Future Research Activity |
血管新生因子を分泌する三次元細胞シート組織の作製と動物移植の評価を行う。具体的には、温度応答性培養表面で作製したラット初代肝細胞・心筋細胞シート組織に血管新生因子をコードしたmRNAを送達したのち、ラット皮下に移植して血管新生因子の濃度勾配を利用した血管新生を誘導し、移植シート組織とホスト血管の接続を促す。その結果、移植した肝・心筋シート組織が効果的に生着すると期待される。生着後のシート組織体積や生着効率は組織学的観点から評価する。また、血管内皮細胞から脈管形成された3D細胞シート組織の作製も引き続き行う。
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Research Products
(4 results)