2020 Fiscal Year Annual Research Report
Implementation of Computer-Assisted Mixed Mode Survey under Difficulties of Social Survey
| Project/Area Number |
18H03649
|
|---|
| Research Institution | Ochanomizu University |
|---|
Principal Investigator |
杉野 勇 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 教授 (80291996)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
轟 亮 金沢大学, 人間科学系, 教授 (20281769)
尾嶋 史章 同志社大学, 社会学部, 教授 (30177224)
平澤 和司 北海道大学, 文学研究院, 教授 (30241285)
小林 大祐 金沢大学, 人間科学系, 教授 (40374871)
歸山 亜紀 群馬県立女子大学, 文学部, 准教授 (50767358)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
| Keywords | 逐次複合モード / 対象者追跡縦断調査 / 非確率オンラインパネル |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は，Covid-19の国内での流行による緊急事態下で政府系の訪問調査が中止されたり，調査内容とも大きく関連していた東京オリンピック・パラリンピックが1年延期されたりするなど，研究計画遂行上大きな困難に見舞われたが，2019年度に実施した4種の複合モードパタン調査の結果を踏まえて，首都圏1都3県＋愛知県にてウェブ先行の逐次複合モード調査を入札事業として無事完遂した。ウェブ回答を先行させ，未回答者に対して紙媒体での回答選択肢も用意した実査方法で，大変困難な状況であったにも拘らず設計標本2000人中967人から回答を得る事が出来，回収率としては48%強を達成して実査方法論的検討としては大成功と言えた。特に，50代や60代でもウェブ回答の比率は若年層に決してひけを取らない事が確認出来たのは，今後のウェブ法の可能性にとって重要な知見であると考えらえる。調査内容的にも，排外主義的態度ほかについての複数のサーヴェイ実験や，社会的に望ましくない行為についてのセンシティヴ質問の項目カウント技法(ICT)を実施し，人々の排外主義的な態度や行為について詳細な，あるいは正確な測定に貢献した。
また，2019年度に実施した非確率オンラインパネルについての調査の回答者たちに対して8-9か月後に第2波の追跡調査を行い，回答者の脱落についての検討を進めると同時に，日本における新型コロナウィルス感染症大流行の直前と渦中の2時点間での排外主義や多文化共生態度についての変化の実態を捉える事が出来た。
予定していた海外視察や国際交流は一切中止されたが，日本社会学会大会で4名で連携報告を行ったり，日本社会学会機関誌『社会学評論』でウェブ調査の特集をコーディネイトして調査結果を紹介したり，同学会英文誌IJJSに研究分担者の論文が掲載されたりするなど，研究成果の発表も行った。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
Covid-19による生活状況の激変とそれによる社会調査の困難や，調査テーマの一角である東京オリンピック・パラリンピックの1年延期など，予定されていた調査の実施を困難とさせる状況が積み重なっていたにも拘らず，計画を断念する事無く逐次複合モード調査を遂行し，しかも前年度の調査よりも8%ポイント余りも高い回収率を達成する事が出来た為。更に非確率オンラインパネルの回答者に対して第2波追跡調査を実施して，Covid-19の流行を挟んだ2時点間での多文化共生意識や国際意識の個人内比較も可能にする事が出来た為。実際に実査が動き出すまで，調査の実施自体が不可能ではないかと危ぶまれた状況を考えると，非常に優れた達成状況であったと評価出来る。
|
| Strategy for Future Research Activity |
2019年度，2020年度に実施した複合モード調査のデータ分析と学会大会での研究発表を中心に進めると同時に，海外視察や国際学会参加が出来なくなった代わりとして非確率オンラインパネルへの追跡調査を更に継続して，Covid-19感染流行の直前からの貴重な縦断データを充実させる。
|
Research Products
(8 results)
