2018 Fiscal Year Annual Research Report
Realization of Neuro-Diversity by Optimisation of Reasonable Accommodation and Support Model in University
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18H03653
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
竹田 一則 筑波大学, 人間系, 教授 (90261768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 範子 筑波大学, ダイバーシティ・アクセシビリティ・キャリアセンター, 助教 (10555080)
高橋 知音 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (20291388)
佐藤 克敏 京都教育大学, 教育学部, 教授 (20310360)
森 まゆ 広島大学, 教育学研究科, 講師 (20634893)
野呂 文行 筑波大学, 人間系, 教授 (30272149)
岡崎 慎治 筑波大学, 人間系, 准教授 (40334023)
宮内 久絵 筑波大学, 人間系, 助教 (40530986)
米田 宏樹 筑波大学, 人間系, 准教授 (50292462)
大村 美保 (中谷美保) 筑波大学, 人間系, 助教 (60641991)
田中 真理 九州大学, 基幹教育院, 教授 (70274412)
横田 晋務 九州大学, 基幹教育院, 准教授 (70734797)
五味 洋一 群馬大学, 大学教育・学生支援機構, 准教授 (80642131)
佐々木 銀河 筑波大学, ダイバーシティ・アクセシビリティ・キャリアセンター, 准教授 (80768945)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ニューロダイバーシティ / 発達障害 / 高等教育 / 合理的配慮 / 就労・キャリア支援 / アセスメント |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的を達成するために、研究ⅠからⅥにわたる6つの研究班を構成した。各研究班の連携および研究全体への統合を促進するため、平成30年8月および平成31年2月の計2回にわたり本研究事業に関する研究分担者間で研究ミーティングを行った。各研究班における研究実績は下記の通りである。 【研究Ⅰ】ニューロダイバーシティ(ND)の概念と展開について文献調査を行った。また、米国オハイオ州立大学より視察団を招聘し、大学における障害学生支援の意見交換を行うとともに、2019年度における先進大学の実地調査の準備を進めた。【研究Ⅱ】ND学生の困り感(支援ニーズ)に関する全学的・縦断的な調査を行い、米国高等教育障害学生支援協議会、日本心理学会、LD学会にて発表した。また、各学生の特性を個別フィードバックするシステムの試作品を開発した。【研究Ⅲ】海外の試験実施機関における根拠資料と判断プロセスの調査を開始した。また、学業上の課題を有する大学生に対して認知特性のアセスメント結果に基づく修学支援の事例研究について、論文が掲載された。【研究Ⅳ】一般学生とサポート学生として育成することの可能性や支援者として必要となる要因を明らかにするために学生集団内部の援助関係のあり方について調査するとともに、発達障害学生支援における学生サポーターの育成と支援実践に関する学会シンポジウムを行った。【研究Ⅴ】ND学生自身が高等教育機関で受けた支援内容の有効性を評価するための手法について検討を進めた。【研究Ⅵ】ND学生の就職に関する調査を進めるために、就労支援機関等と連携して3回にわたる就労支援や卒後の社会参加に関する研究会を行った。その他、発達障害学生における就労準備性を高めるための支援実践に関する論文が掲載された。 また、研究代表者を編著者として、大学における障害学生支援に関する書籍を出版した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
広範にわたる本研究の目的を遂行するために、各研究班を設定するとともに、進捗確認と連携を促進するための研究ミーティングを年2回開催している。4年間のうち1年目となる本年度において、各研究班で研究計画が示されており、既に学会発表や論文投稿、図書出版などの研究成果が出てきている。2年目となる次年度は各研究班で設定した研究計画に基づき、海外の先進大学を参考に日本の大学における合理的配慮と支援モデルの最適化を進めるための具体的な研究を実施する段階となり、上記のことから、本研究課題は着実な成果とともに、おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の目的を達成するために、引き続き、本研究事業に関する研究分担者間で研究ミーティングを行う予定である。また、各研究班における今後の研究推進の方策は下記の通りである。 【研究Ⅰ】米国における先進大学の実地調査を行う予定である。実地調査では米国の大学の障害学生支援室における発達障害学生への相談支援や合理的配慮の調整プロセス、発達障害学生の学習・生活・エンパワメント支援等を視察し、支援体制の整備の経過と支援の実際、支援の成果、支援の限界と課題について調査する。【研究Ⅱ】全学的な困り感(支援ニーズ)の調査とともに、強み(才能)となる部分を明らかにするための調査項目を検討し、試行的な調査を実施する予定である。【研究Ⅲ】海外の試験実施機関や国内の大学においてND関連のアセスメントに力を入れている大学に聞き取り調査を行う予定である。【研究Ⅳ】発達障害学生の仮想事例動画を用いて、学生を対象としたサポーター養成研修を試行的に実施し、サポーター研修の効果検証を行う予定である。【研究Ⅴ】各研究班で使用している評価指標を参考に、発達障害学生自身による大学での支援内容評価を試行的に実施する予定である。【研究Ⅵ】就労支援や卒後の社会参加に関する研究会を引き続き行うとともに、学生の実態把握のための調査を行う予定である。
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Research Products
(29 results)