2018 Fiscal Year Annual Research Report
電気双極子モーメントの探索のための大強度超冷中性子源の開発研究
Project/Area Number |
18H03702
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
畑中 吉治 大阪大学, 核物理研究センター, 特任教授 (50144530)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷畑 勇夫 大阪大学, 核物理研究センター, 特任教授 (10089873)
三島 賢二 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 特別准教授 (20392136)
川崎 真介 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助教 (20712235)
槇田 康博 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (30199658)
PIERRE EDGARD 大阪大学, 核物理研究センター, 特任助教(常勤) (30748893)
渡邉 裕 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 研究機関講師 (50353363)
岡村 崇弘 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (90415042)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 中性子電気双極子モーメント / 超冷中性子 |
Outline of Annual Research Achievements |
永久電気双極子モーメントの存在は時間反転対称性を破る。時間反転対称性の破れを研究することによって現在の物質優勢宇宙の起源を探ることができる。 本研究では、中性子の電気双極子モーメントを探索するために高密度超冷中性子(UCN)源を開発する。UCNは陽子ビームによる重金属の核破砕反応により生じる高速中性子を冷却することよって生成される。運動エネルギーがmeVまでの冷却は300 Kの液体重水及び20 Kの液体重水素による中性子非弾性散乱を用いて行う。meV領域まで冷却された中性子をスーパーサーマル法を用いてUCNに変換する。本研究では、超流動ヘリウムをUCNコンバータに用いる。粒子輸送モンテカルロ計算コードMCNPXによるシミュレーションから、TRIUMFのビームパワーであ500 MeV× 40μAの陽子ビームに対する超流動ヘリウムへの入熱は10 Wであることが分かった。この入熱は超流動ヘリウム容器での発熱を含んでいる。超流動ヘリウムの温度上昇 は超流動ヘリウム中のUCN寿命の減少につながるため、陽子ビーム照射中も超流動ヘリウム温度を1.0 K程度に保たなければならない。高い冷却能力を有するヘリウム冷凍機の開発は世界最大強度の超冷中性子源の要である。1.0 Kの低温で10Wという高い冷却能力を持つ冷凍機は商用には存在しない。そのため、3Heを減圧することで低温を達成するヘリウム冷凍機の設計開発を行った。液体3Heと超流動ヘリウム間の熱交換器設計に不可欠なKapitza抵抗を測定した。開発結果と、それに基づく設計について国際研究集会で発表した。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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