2020 Fiscal Year Annual Research Report
Role of early Earth materials for origin of life
Project/Area Number |
18H03729
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
掛川 武 東北大学, 理学研究科, 教授 (60250669)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古川 善博 東北大学, 理学研究科, 准教授 (00544107)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 生命起源 / アミノ酸 / ペプチド / 初期地球 / 核酸 / RNA |
Outline of Annual Research Achievements |
初期地球環境の中で「生命の材料はとのように準備されたか(課題1)」「とのようにタンパク質や酵素ができたか(課題2)」「RNAはどのようにしてできたか(課題3)」という問題に取り組んだ。この研究において隕石衝突再現実験や初期地球鉱物を用いてホルモース反応実験を展開し、アミノ 酸、核酸塩基、リボースの無機的生成実験を行なった。特に構成生成やペプチドの重合に硫黄や硫化鉄、 粘土鉱物が重要な役割を果たしたことを世界に先駆けて示した。これら成果を統合し「初期地球物質」がいかに生命を誕生させるために重要な役割を果たしたか、地球物質無くして生命が誕生しえなかった新たな説を提唱してきている。実際の実験は東北大と物 質・材料研究機構で行なった。分析は主に東北大で行なった。課題1の生体構成基本分子を生成するために(1)隕石海洋衝突を模擬した衝撃圧縮実験、(2)衝突蒸気雲内再現実験、(3)初期地球の蒸発環境を想定したホルモース反応実験を行なった。特に物質・材料研究機構での衝撃圧縮実験でホルムアルデヒドの生成に成功し成果をScientific ReportとAstrobiolgy誌に公表した。ホウ酸、粘土鉱物実験では、従来以上の幅の広いpHでホルモース反応が起こり得ること示し、地球化学会などで発表した。初期地球の蒸発環境およびその場での有機/鉱物反応の情報を得るために初期地球の情報を残した秋田県や岩手県地域での調査も予備的に行なった。 それらの成果の一部は論文として公表した。課題2ではグリシンやアラニンの多重重合に成功した。特にグリシンは30個以上の重合に成功し、世界最高記録を達成した。成果は現在東京準備中である。課題3ではリボースのリン酸化とその後のヌクレオチド化に成功した。その成果は地球化学会などで発表し投稿論文を準備中である。
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Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(19 results)