2018 Fiscal Year Annual Research Report
高圧力が引き起こす有機物の重合反応:氷衛星・氷惑星内部は化学進化の場となるか?
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18H03730
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鍵 裕之 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (70233666)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松 一生 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (50541942)
三村 耕一 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (80262848)
篠崎 彩子 北海道大学, 理学研究院, 助教 (80570506)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 化学進化 / 惑星内部 / 氷 / 高圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
科研費が採択されて2018年6月までの約2ヶ月間で以下の研究を行った。 採択後直ちに本研究を遂行する上で基盤となる分析装置であるLC-MS(液体クロマトグラフィー質量分析計)、紫外可視分光装置などを導入した。 一般的には硫酸触媒を加えて加熱条件下でメチルアルコールと酢酸との間で進むエステル化反応が、無触媒、室温高圧下で大きく促進されることを見いだした。さらに出発物質に過剰な水を加えることにより、高圧下で氷VII相(高圧相)が析出し、反応が100%の収率で進行する現象を見いだした。同様にリン酸と酢酸との反応においても、高圧下で反応が促進すること、水が氷高圧相として晶出することでさらに反応が進行することが明らかになった。これらの研究では、本科研費によって導入されたLC-MSを用いて反応生成物の精密解析を行った。 かねてより研究していたアミノ酸の高圧下における脱水縮合反応について、光学選択性について研究を進めた。まだ不明な点も多いが、高圧下で二量体から三量体が生成する過程で、明らかな光学選択性が見られた。 以上の研究結果から、氷惑星・衛星内部に存在しうる氷の高圧相の周辺で、重要な有機化学反応が起こっている可能性を示すことができた。今後は反応速度の精密解析、反応過程におけ光学選択性などをより詳細に検討していく予定である。 本科研費の支援は終了するが、本研究計画の分担者と協力しながら、今後も継続して高圧力下での有機化合物(特に生命の材料となりうるアミノ酸に着目する)の挙動について研究を進めていきたい。
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Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)