2020 Fiscal Year Annual Research Report
透明材料の破壊過程の学理解明とそのためのオプティカルアナリシスベースの構築
Project/Area Number |
18H03749
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
森田 昇 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (30239660)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松坂 壮太 千葉大学, 大学院工学研究院, 准教授 (30334171)
比田井 洋史 千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (60313334)
岸 哲生 東京工業大学, 物質理工学院, 助教 (90453828)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ガラス / 割断 / 光弾性 |
Outline of Annual Research Achievements |
基礎段階として未だ完了していない項目[1]および解明段階として項目[2]以後を実施した. [1]応力推定メソッドの確立:昨年に引き続き,単純系の応力状態に対応する位相差像の数値解析による再現に取り組んだ.分布によっては,位相差を再現できることを確認した.さらにシミュレーションにおいては,光弾性を用いて,光軸に沿って変動する応力場で,簡単なものであれば判定するできることを確認した.[2]オプティカルアナリシスベース内での加工:ガラスの割断をオプティカルアナリシスベース内で行い、各種データを取得する。本年度は特に湿度の影響について評価し,湿度がある範囲において,亀裂の進展に大きな影響を与えることを明らかにした.[3]加工プロセス中の内部応力推定:[2]においては,位相差情報も併せて取得し,[1]による内部応力推定への準備を進めた.[4]加工サンプルの分析:特にレーザ加工において、プロセスの履歴が残る加工後のサンプルの変質の評価を行った.また,機械的割断においては,詳細な表面形状の観察を行った.[5]ガラス中クラックの学理解明:ここまでの結果を総合的に解析し、ガラス中のクラックの発生および進展の学理を解明に着手した.[6]ガラス以外の透明材料として,アルミナ,シリコン,SiCについて,クラック進展,特に結晶方位との関係について,予察実験を行い,亀裂進展を観察できることを確認し,より明瞭に位相差を観察するため検討を行った.さらに数値解析で異方性を考慮する方法について準備を進めた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
[1]応力推定メソッドの確立,3]加工プロセス中の内部応力推定,[4]加工サンプルの分析,については概ね予定通りに進んでる.[5]ガラス中クラックの学理解明については,予定以上に進展が見られ,[6]ガラス以外の透明材料を前倒しして着手し,他の材料を考察するためのデータの取得を進めた.一方,[2]オプティカルアナリシスベース内での加工については,装置の微修正などに時間を費やし,若干の遅れがみられる.このことから,全体としては,おおむね順調に進んでいるものと判断できる.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き予定通り進める予定である.研究項目ごとに進展にばらつきはあるものの,全体としては,順調に推移しており,進展のばらつきを解消しつつ,研究を進める.
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Research Products
(3 results)