2021 Fiscal Year Annual Research Report
導電性高分子を用いた感覚フィードバック付き筋電義手の開発
Project/Area Number |
18H03761
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
横井 浩史 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (90271634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 岳彦 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 臓器・運動器病態外科部, 部長 (00348682)
東郷 俊太 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (30751523)
姜 銀来 電気通信大学, 脳・医工学研究センター, 准教授 (70508340)
加藤 龍 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (70516905)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 筋電義手 / 導電性高分子 / 感覚フィードバック / 筋電制御システム / センサグローブ / 導電性シリコーン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,前腕切断者用の筋電義手として,自由度の高い運動能力と感覚の代替機能の実現を目指して,指先の触圧感覚と関節角のフィードバック機構を有する5指ハンドの開発を行い,筋電制御システムを利用して,切断者の手指動作の再建の課題に挑戦する. 課題は,メカ開発とセンサグローブ開発の2項目からなる. メカ開発では,ワイヤー干渉駆動法を用いて軽量・多自由度・高出力を有する5指ロボットハンドを試作し,性能評価を通して改良し,筋電義手に適用可能な設計法を明らかにすることを目指した.2021年度においては,3名の成人前腕切断者に,試作した5指駆動型筋電義手を適用し,フィールドテストを行った.期間中3回のフィールドテスト評価では,自由度義手との性能差を,BBT(Box and Block Test)及びCarroll test等の評価試験によって比較し,有用性を評価した. 当多自由度義手は,国内2例目の筋電義手として,2022年3月31日,厚生労働省補装具完成用部品に指定された. センサグローブ開発においては,導電性シリコンを応用することにより,指先の触圧と関節角を計測し,これを振動子を用いて断端部ソケットに伝達することを目的として,開発を進めた.2020年度においては,さらに,感覚のフィードバックの方法として視覚への映像変化として情報提示を行う方法を開発し,前述の触覚と聴覚へのフィードバックとのパフォーマンス比較実験を行った.患者への触覚のフィードバック方法として申請当初はボイスコイルによる振動フィードバックを検討していたが,2021年度に再検討し,フィードバックの呈示装置として骨伝導イヤホンを採用することとし,有効性検証のため,聴覚刺激を行いながら日常生活音を聞き応答する二重課題法を行い,人の囁き声に当たる30~40dBの小さな音に応答できること,これが日常生活を阻害しないことを明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
メカ開発,センサグローブ開発ともに,当初の計画通り開発を進めることができた.また,厚生労働省の完成用部品に登録されたことにより社会還元への道も開かれることになった.課題の進捗は,おおむね順調に進展していると判断できる.
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の開発では,感覚フィードバックシステムの小型化と義手への搭載を行うことによって,運動に呼応して生じる運動主体感と接触によって生じる身体所有感を感じることのできる筋電義手の開発を目指す.
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Research Products
(24 results)
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[Patent(Industrial Property Rights)] 義手2021
Inventor(s)
横井 浩史 , 石原 正博 , 山野井 佑介 , 高木 岳彦
Industrial Property Rights Holder
電気通信大学 , ㈱ブレースオンアール・名古屋 他
Industrial Property Rights Type
特許
Industrial Property Number
PCT/JP2021/037172
Overseas
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