2018 Fiscal Year Annual Research Report
High-speed imaging using semiconductor optical phased array
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18H03769
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
種村 拓夫 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (90447425)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | イメージング / 光集積デバイス / 光フェーズドアレイ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、半導体チップに集積した大規模光フェーズドアレイを用いた高速かつ実用的なイメージング手法を構築することを目的としている。そのために、ゴーストイメージング手法を光集積フェーズドアレイ素子に導入することで、半導体チップ内での光位相の精密制御が必要なく、素子の作製誤差や環境変化に依存しない計測手法を新しく提案し、研究開発を進めている。より具体的に、シリコンもしくはインジウムリンに集積した光フェーズドアレイ素子を用いて、これらの手法の有効性を実証すると同時に、半導体のキャリア効果を利用した高速かつ小型なイメージング素子の実現を目指している。 平成30年度には、まず、シリコンチップ上に128本の熱光学型光位相制御器を高密度に集積した大規模光フェーズドアレイ素子を設計・試作し、これを用いることで1次元のゴーストイメージング機能を実証した。さらに、素子の出力に回折格子を配置して波長を掃引することで、2次元イメージング機能の実証にも成功した。一方、高速化に向けては、シリコン中のキャリア効果を利用した素子を設計・試作し、評価を開始した。さらに、3次元ガラス導波路と多モード光ファイバを用いる方法を考案し、数値解析によりその有効性を実証した。また、限られた本数のフェーズドアレイを用いて、高い空間分解能を得るために、最適なアレイ配置を考案した。これらと並行して、インジウムリン上に試作した素子についても評価を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
シリコン光フェーズドアレイ素子を用いた1次元ゴーストイメージング実験、および、波長掃引手法を組み合わせた2次元イメージング実験については、当初の予定通り、良好な実験結果を得ることができた。また、インジウムリン型の素子についても、計画通り、検証を進めている。その上で、光ファイバ型イメージング手法の検討や、高空間分解能アレイ配置手法など、当初想定していなかった期待以上の結果も得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究で目標とする大規模光フェーズドアレイによる高速イメージング手法の構築に向けて、本年度は以下の研究開発項目を並行して進める。 ・多モード光ファイバを用いたイメージング手法について、詳細な解析と原理検証実験を行う。 ・高空間分解能アレイ配置手法の正当性を検証するための光フェーズドアレイ素子を作製し、原理検証実験を行う。 ・シリコンキャリア引き抜き型光フェーズドアレイ素子を用いて、高速イメージング機能を実証する。 ・インジウムリン型光フェーズドアレイ素子のイメージング機能を検証する.
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Research Products
(5 results)