2020 Fiscal Year Annual Research Report
High-speed imaging using semiconductor optical phased array
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18H03769
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
種村 拓夫 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (90447425)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 光集積デバイス / イメージング / 光フェーズドアレイ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、半導体チップに集積した大規模光フェーズドアレイを用いた高速かつ実用的なイメージング手法を構築することを目的としている。そのために、ゴーストイメージング手法を光集積フェーズドアレイ素子に導入することで、半導体チップ内での光位相の精密制御が必要なく、素子の作製誤差や環境変化に依存しない計測手法を新しく提案し、研究開発を進めている。より具体的に、シリコンもしくはインジウムリンに集積した光フェーズドアレイ素子を用いて、これらの手法の有効性を実証すると同時に、半導体のキャリア効果を利用した高速かつ小型なイメージング素子の実現し、LIDAR (ライダー) や医療/生体イメージング応用に展開することを目指している。 2020年度は、前年度に実証した多モード光ファイバを用いたイメージング手法に関して、詳細な理論解析を行い、空間分解能を律速する条件を明らかにした。特に、光フェーズドアレイ上の位相変調器数ではなく、多モードファイバ中の伝搬モード数によって究極的な空間分解能が決められる点を初めて示した。また、前年度に考案した最小限の位相変調器数で高い空間分解能を達成するための最小冗長フェーズドアレイ素子について、シリコンフォトニクス回路の試作実装を終え、評価系を構築した。さらに、光フェーズドアレイ素子の制御回路系の簡略化に向けて、複数電極を統合する構成や駆動方式の簡略化手法を検討し、その有効性を数値計算により実証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
シリコン光フェーズドアレイ素子を用いた1次元ゴーストイメージング実験、および、波長掃引手法を組み合わせた2次元イメージング実験については、当初の予定通り、良好な実験結果を得ることができた。その上で、光ファイバ型イメージング手法の検討や、高空間分解能アレイ配置手法、複数電極の統合による制御駆動系の簡略化など、当初想定していなかった期待以上の結果も得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究で目標とする大規模光フェーズドアレイによる高速イメージング手法の構築に向けて、本年度は以下の研究開発項目を並行して進める。 ・イメージング分解能の向上に向けて、最適アレイ配置素子の特性を実験的に検証する ・パワーモニタを搭載した素子の特性を実験的に検証する ・制御系の簡略化に向けて、駆動方式の簡略化の影響を実験的に検証する
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