2020 Fiscal Year Annual Research Report
Optical neural interface device
Project/Area Number |
18H03780
|
Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
太田 淳 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (80304161)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 正信 芝浦工業大学, システム理工学部, 教授 (20338312)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | CMOSイメージセンサ / 蛍光イメージング / 光遺伝学 / 光刺激 / 生体内埋植 |
Outline of Annual Research Achievements |
遺伝子工学を駆使して生体に光応答性タンパクを発現させることで生体機能と光との相互作用を可能とする「光遺伝学」の出現は,ライフサイエンスに大きな変革をもたらしている.光による生体機能の計測と制御を実現する光応答性タンパクの高性能化,高機能化が進む一方,光技術においては,当初からの光ファイバをベースとしたデバイスが主流である.光ファイバは微小領域の計測制御には適するが,生体機能というマクロなスケールでの計測制御には適しておらず,また受動デバイスのため高度で柔軟な機能の集積化は困難であり,新たな光デバイスの創成が求められている.本申請では,この課題の解決を目指して,生体内で長期間動作可能で,広範囲に生体機能の計測と制御を柔軟に行う分散型光神経インターフェイスデバイスの研究を行う.これまで試みられたことのない脳内の深い領域での複数の領域間での協調的な機能の解明に寄与するものと期待される. このような研究の目的を達成するため,2020年度は以下のような実績をあげた. (1) 分散埋植デバイス高性能化:ChR2を導入した遺伝子改変マウスを用いた光刺激と光受信(蛍光検出)の双方向通信を実現した.薄型化プロセスについて歩留まり向上も含めて完成度を高めた. (2) 神経ネットワーク回路計測・制御:前年度に引き続き複数部位における神経活動の解析を行い,ネットワーク回路としての特性を評価した.これらの結果を元に,アルコール中毒等における神経活動計測の結果を解析して刺激を行う実験を開始した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
以下の当初の予定を実現できたため. (1) 分散埋植デバイス高性能化:ChR2を導入した遺伝子改変マウスを用いた光刺激と光受信(蛍光検出)の双方向通信を実現した.薄型化プロセスについて歩留まり向上も含めて完成度を高める. (2) 神経ネットワーク回路計測・制御:前年度に引き続き複数部位における神経活動の解析を行い,ネットワーク回路としての特性を評価する.これらの結果を元に,アルコール中毒等における神経活動計測の結果を解析して刺激を行う実験を開始する.
|
Strategy for Future Research Activity |
(1) 超薄型分散埋植デバイス:マウス脳内に低侵襲で分散埋植可能で,生体機能への光による操作と計測を可能とする超薄型マイクロフォトニックデバイスの実現を目指す.現在開発を進めている脳内埋植可能なフレキシブルマイクロフォトニックデバイス技術を基にする.また撮像と光電気刺激回路をデバイス上に実装し,細胞とデバイスとの双方向光通信を実現する.更にイメージセンサ自体の高感度化を目指し,より詳細な蛍光画像解析を可能とする. (2) 神経ネットワーク回路の計測と制御:マウス脳内に分散埋植したマイクロフォトニックデバイスによる神経回路への光による操作と計測の実現.具体的な埋植部位としては大脳辺縁系を中心として,扁桃体,側坐核,VTA等を想定し,情動と記憶機能のネットワーク回路計測を実施する.また神経活動計測とそれに応答したパターン刺激をベースとするネットワーク回路制御システムを構築し,中毒症状などの解明実現を目指す.今年度は具体的には,(1) 分散埋植デバイス高性能化:前年度実施した光双方向通信について特性改良を行い,デバイスとしての完成度を上げていく. (2) 神経ネットワーク回路計測・制御:前年度に引き続き複数部位における神経活動の解析を行い,ネットワーク回路としての特性を評価する.
|
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Presentation] ラットVTA小領域を対象とした活動電位記録デバイスの開発2020
Author(s)
Kyosuke Naganuma, Mana Hasegawa, Yasumi Ohta, Yoshinori Sunaga, Makito Haruta, Hironari Takehara, Hiroyuki Tashiro, Kiyotaka Sasagawa, Metin Akay, Jun Ohta
Organizer
第37回「センサ・マイクロマシンと応用システム」シンポジウム・第12回集積化MEMSシンポジウム(FT2020)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-