2021 Fiscal Year Annual Research Report
Development of long-term self-sealing technology of ground water pathways by learning of natural carbonate concretions
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18H03893
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉田 英一 名古屋大学, 博物館, 教授 (30324403)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 一平 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (40363030)
勝田 長貴 岐阜大学, 教育学部, 准教授 (70377985)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 球状コンクリーション / 炭酸カルシウム / コンクリーション化剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究における『球状コンクリーションに学んだ開発技術』では、炭酸カルシウムを主成分とする球状コンクリーションの生成が非常に速いことを応用して、それを地下岩盤亀裂やコンクリート亀裂などのシーリング/修復のためのコンクリーション化剤を開発することを最終目的としてる。本研究の最終年度として、民間化学工業会社とも共同研究を開始し、コンクリーション化剤の開発に着手することに至った。そのコンクリーション化剤の特徴は、 高圧の間隙水圧下においても、重炭酸カルシウムイオンの濃度勾配のみで微小空隙中に元素が拡散し、炭酸カルシウムを沈殿させ自己的に閉塞(シーリング)を促進させていくところにある。このような元素の濃度勾配に伴う元素移動と充填・閉塞反応は、間隙水圧とは全く関係なく進行し得るだけでなく、長期にわたった炭酸カルシウムによる止水効果の維持が期待される。 これまでの本研究の成果として、我々研究グループでは、この現象の有無を突き止めるため、地下発電所や地下備蓄サイトなどでの事例研究を開始し、実際の地下トンネル周辺岩盤内での自己閉塞(シーリング)現象を確認している。この反応は、球状コンクリーションと同様の元素拡散と沈殿反応が、地下トンネル近傍の岩盤内で生じ、高間隙水圧下での地下水の動きを抑制する方向に働いていることを示す。このように、本申請研究期間において、本研究の成果として、コンクリーション化プロセスに見る自己閉塞メカニズムを幅広く応用、炭酸カルシウムという天然に豊富な「素材」による、トンネルや地下空間の長期的利用における汎用性の高い画期的な止水技術として活用が可能になるだけでなく、自然の機能を十分に活用した自然に優しく、かつ長期にメンテナンスフリーとなる技術を確立できたと言える。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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