2021 Fiscal Year Annual Research Report
強相関分子科学に指向した決定論と確率論の融合による電子状態計算フロンティア
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18H03900
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
天能 精一郎 神戸大学, 科学技術イノベーション研究科, 教授 (00270471)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 強相関 / 結合クラスター / モンテカルロ / スピン射影 / 固体 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究期間最終年度である今年度は、遷移金属化合物に対して開発手法の性能の大規模な検証を行うことと、コードの更なる改良を行うこと、将来的な固体への応用の準備研究を行うことを目的とした。 完全結合クラスター法については、昨年度までに二次摂動補正を含むFCCR(2)法の開発が完了しているが、今年度は、通常の射影によるエネルギー表現の代わりにFCCRラグランジアンを用いた高速化を行った。また、物性計算やF12補正のための一体と二体の縮約密度行列の計算も行った。モデル銅酸化物を含む分子について改良手法の検証を行い、数倍の計算速度の向上が確認された。 スピン射影接道法においても計算手法の効率化による実用的な高度化を行った。具体的には安定な虚数のレベルシフトのよる計算速度の向上を図った。また、プレコンディションや使用メモリーにおいても改良を行った。さらに、修正された0次ハミルトニアンの開発を行い、マンガン錯体Mn2O2(NHCHCO2)4等の分子を用いてその有用性を検証した。以上の成果は、アメリカ化学会JCTC誌に発表されている。 開発手法の固体への応用等を見据えた半導体光触媒の応用計算を進めた。具体的には、バナジン酸ビスマスー黒燐界面、助触媒CoPiでの酸素発生反応機構、複合酸化物での過酸化水素発生反応である。これらの成果は、JPC C、PCCP、Nature Communicationsにそれぞれ発表された。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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