2019 Fiscal Year Annual Research Report
Design of robust and error-free signal-amplification circuit with orthogonal artificial nucleic acids
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18H03933
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
浅沼 浩之 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (20282577)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 直交性 / 人工核酸 / 増幅回路 / 蛍光プローブ / miR21 |
Outline of Annual Research Achievements |
RNAとD-aTNAは互いに直交しているので二重鎖形成しないが、アキラルなSNAは両者と安定な二重鎖を形成できる。この原理を応用し、2019年度は、SNAを使用してRNA入力で、RNAと直交しているD-aTNAを出力するインターフェースSNAを設計した。これによって、D-aTNAのみで設計した増幅回路をRNA入力で作動させることを狙った。前年度、D-aTNAのみで構成されたHCR型増幅回路の設計に成功したので、RNA入力でD-aTNAを出力するSNAインターフェースの配列設計を行った。具体的には、入力するRNAと完全に相補的なSNAを設計し、これに対して部分的に相補的なD-aTNAを設計し、これらのSNAとD-aTNAをあらかじめ二重鎖を形成させた。SNAに対して相補的なRNAを入力すると、SNAのオーバーハング部位とRNAとの二重鎖形成がトリガーとなって鎖交換反応(toehold exchange)が起きてD-aTNAが出力され、これがD-aTNA増幅回路起動のための入力信号となる。ここではmiR21を入力するという想定で、SNA/D-aTNA二重鎖を最適化した。その結果、miR21入力でD-aTNAを出力するインターフェースSNAの設計に成功した。 またSNAは骨格がアキラルなため、天然のDNA(D-DNA、D-RNA)だけでなくそのエナンチオマーであるL-体のDNA(L-DNA、L-RNA)とも二重鎖形成可能であり、SNAを利用すればD-DNA(あるいはD-RNA)入力で、それと直交するL-DNAを出力インターフェースも設計できる。上記のInt-SNAの概念を一般化する目的で、D-RNA入力でL-DNAを出力するInt-SNAの設計にも併せて実現した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、RNA入力でD-aTNAを出力するインターフェースSNAの設計に成功した。さらにその概念を一般化した、D-RNA入力でそれと直交するL-DNAを出力するSNAインターフェースの設計にも成功した。以上より、おおむね順調に進展していると自己点検した。
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Strategy for Future Research Activity |
2018年度でD-aTNA増幅回路に設計し、2019年度でRNA入力でD-aTNAを出力するインターフェースSNAの設計に成功した。最終年度は、予定通りこの二つの回路を接続し、当初の目的である、RNA入力でD-aTNA増幅回路の起動と、それに伴う蛍光増幅を実現する。
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Research Products
(56 results)