2021 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular analysis for a novel functional poly saccharide from insects and its application in aquaculture
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18H03960
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
三浦 猛 愛媛大学, 農学研究科, 教授 (00261339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 智恵美 広島工業大学, 環境学部, 教授 (90518002)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 機能性多糖 / 昆虫 / 養殖 / 免疫 / 肉質 / 高温耐性 / ゼブラフィッシュ / ブリ |
Outline of Annual Research Achievements |
シルクロースの魚類への分子レベルでの作用を解析するためにシルクロースを経口投与したゼブラフィッシュの腸、肝臓、皮膚および頭腎でのシルクロース処理による発現変化をRNAシーケンスによる網羅的発現差解析により解析した。その結果、シルクロースは、腸では細胞内消化および脂質代謝、肝臓では免疫および脂質代謝、皮膚では酸素運搬、免疫、脂質に対する反応、頭腎では糖、脂質およびタンパク質の細胞内代謝に関与するPPAR受容体、不飽和脂肪酸合成、脂質代謝、糖代謝関与する遺伝子群の発現にそれぞれ関与することが明らかとなった。特に腸管での作用の詳細を調べる目的で、腸上皮由来のIEC6細胞を用いてシルクロースの刺激により発現が変化する遺伝子の解析を生体外で行った。その結果、免疫に深く関与する一連のパターン認識受容体(PRRs)関連遺伝子の発現が著しく変化することから、シルクロースは、腸管において細菌性およびウィルス性の病原体に対する抵抗性に関与するものと考えられた。 シルクロースの新たな生体への作用として、ゼブラフィッシュを実験材料として熱耐性に与える影響を調べた。その結果、シルクロースを投与しないゼブラフィッシュは飼育水温を25度から39度に上げると全ての供試魚が死亡したのに対し、シルクロースを投与した供試魚には死亡が確認されなかった。このことよりシルクロースは、魚の高温耐性を獲得させる作用があることが明らかとなった。 シルクロースを添加した飼料で養殖したブリの筋肉を調べたところ、形態的には筋周膜と筋内膜の厚みが増し、筋繊維の断面積が減少していた。また、筋肉での遺伝子発現を調べたところ筋繊維を構成するミオシンに関連した遺伝子やトリグリセリド維持に関連した遺伝子の発現が著しく上昇していた。以上より、昨年までに報告したシルクロースによる肉質の変化は、筋肉の形態的および質的構造変化によるものと推察された。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)