2018 Fiscal Year Annual Research Report
Approaches to standardization of humanized mice by transplanting human hematopoietic stem cells (HSC) and thymus generated from induced pluripotent stem (iPS) cells.
Project/Area Number |
18H03975
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Research Institution | Central Institute for Experimental Animals |
Principal Investigator |
伊藤 守 公益財団法人実験動物中央研究所, 研究部門, 副所長 (00176364)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 亮治 公益財団法人実験動物中央研究所, 実験動物研究部, 室長代理 (60425436)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ヒト化マウス / iPS / 分化 / 造血幹細胞 / 胸腺 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトiPS細胞よりヒト造血幹細胞およびヒト胸腺を分化・増殖させ、これらを重度免疫不全マウスに接種することにより、マウスの中でヒト免疫細胞が機能するヒト免疫系マウスを作製するのが本研究の目的である。初年度であることから、iPS細胞の選択と培養法および分化法の検討を行った。iPS細胞としては、つくば理研バイオリソースセンターの細胞材料開発室より、5株(253G1、201B7、454B2、606A1およびHiPS-RIKEN-1A)の分与を受け、標準株としてそのうちの253G1、201B7を解凍後、培養条件を検討した。マウス胎児線維芽細胞(MEF)上でcolony法で培養することは未分化状態が良好に維持できるが、その一方で細胞の培養維持が難しいと考え、single cellsでの培養法の検討を行った。培養液として、essenntal 8(Invitrogen)、StemFit(Reprocell)およびCellartis DEF-CS(タカラバイオ)の3種類を検討した。その結果、DEF-CS培養液が増殖に優れ、未分化度も維持され、single cellsとしての取扱いも容易と思われた。現在、DEF-CSで増幅したiPS細胞の分化の検討を行っている。また、胚葉体(EB)形成には、EZShereを用いる方法、ポリマーFP003を用いた方法を検討した。現在までに、造血幹細胞、胸腺上皮ともに十分な形質を持ち。移植に必要な数を得ることができておらず、免疫不全マウスへの移植までは至っていない。一方で、従来の免疫不全マウスより少数の造血幹細胞で生着ができ、繁殖がより容易なマウスの作製に取りかかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
iPS細胞培養の条件出しに少し時間がかかっている。これは、今年度の実験に相応しい研究補助員が得られなかったためである。ただし、来年度は適当な補助員の採用ができることになり、また、ある程度の条件出しができており、iPSに誘導型の因子遺伝子を感染させるレトロウイルスの作製は終了しているので、今後は分化法の検討を加速させることができると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在は、初年度を終わったばかりであるので、基本的に計画書の推進方策の変更は考えていない。今回はヒト化マウス作製の安定化を目指しており、特にヒトへの治療を考えていないので、幾つかのiPS細胞株に遺伝子導入を加えることで、誰でも容易に安定した造血幹細胞と胸腺を作成できるようにする。
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Research Products
(2 results)
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[Book] NOGマウス2019
Author(s)
伊藤守
Total Pages
4
Publisher
公益社団法人日本実験動物協会 Labio 21
ISBN
1345-9147