2021 Fiscal Year Annual Research Report
造血幹細胞を維持する微小環境(ニッチ)の形成と作用の分子機構の解明
Project/Area Number |
18H03998
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
長澤 丘司 大阪大学, 生命機能研究科, 教授 (80281690)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 微小環境 / 組織幹細胞 / 発生・分化 / 再生医学 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)CAR細胞におけるNotchの役割。 Notchシグナルに必須の細胞内分子RBPjkを、生後のCAR細胞で欠損するマウスを解析したところ表現型は認められず、NotchはCAR細胞の維持に必須でないことが明らかになった。 (2)CAR細胞の形成に必須の新規分子の同定。 Prx1-Cre/Foxc1 flox/floxマウスの新生児期のCAR前駆細胞と野生型マウスの骨芽細胞を分離してマイクロアレイと次世代シークエンサーにより比較した結果、Runxファミリーの転写因子であるRunx1が遺伝子欠損マウスで発現量が低下し、CAR細胞特異的に発現することを見出した。Runx1は胎生期の造血幹細胞の発生に必須であることが知られている。そこで、Runx1 flox/floxマウスを入手し、タモキシフェンの投与によりCAR細胞特異的にrunx1欠損するEbf3-CreERT2-Runx1 flox/floxマウスを作製し、解析したが表現型は認められなかった。一方、Runx1と似た構造の転写因子Runx2は胎児期の骨芽細胞の発生に必須であることが知られており、CAR細胞でも骨芽細胞と同程度高発現している。そこで、Runx2 flox/floxマウスを入手し、成体のCAR細胞でRunx2とRunx1を両方欠損するEbf3-CreERT2-Runx1 flox/flox/Runx2 flox/floxマウスを作製、解析したところ、骨髄で造血幹細胞と造血前駆細胞が著減しており、造血幹細胞ニッチの形成と維持に必須であるCXCL12,SCF,Foxc1,Ebf3のCAR細胞での発現量が著減していた。これより、Runx1とRunx2を両方特異的に高発現する細胞はCAR細胞のみであり、CAR細胞でRunx1またはRunx2が、成体での造血幹細胞および造血ニッチの維持に必須であることが明らかになった。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Runx1 and Runx2 inhibit fibrotic conversion of cellular niches for hematopoietic stem cells2022
Author(s)
Yoshiki Omatsu, Shota Aiba, Tomonori Maeta, Kei Higaki, Kazunari Aoki, Hitomi Watanabe, Gen Kondoh, Riko Nishimura, Shu Takeda, Ung-il Chung, Takashi Nagasawa
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Journal Title
Nature Communications
Volume: in press
Pages: in press
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