2022 Fiscal Year Annual Research Report
疾病機序理解のための遺伝子ネットワーク数理モデル基盤の構築
Project/Area Number |
18H04031
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡田 眞里子 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (10342833)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 周平 鳥取大学, 工学研究科, 教授 (20342777)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 数理モデル / がん / シグナル伝達 |
Outline of Annual Research Achievements |
多様ながんの発症原因であるErbB受容体シグナルネットワークの数理モデルを構築し、様々ながんの臨床トランスクリプトームデータを用いて、個々の患者の予後予測と薬剤応答予測を行った。また、これらの予後分類と薬剤応答予測に関して計算ツールPasmopy (Patient-Specific Modeling in Python)を開発し、乳がんに関しては、論文発表(Imoto et al. iScience 2022, Imoto et al. STAR Protocols, 2022)と解析ソフトウェアの公開を行った(https://pepy.tech/project/pasmopy)。このソフトウェアは論文公開後、R4年度終了時までに、世界中で約2万件以上ダウンロードされ、広く利用された。 一方で、細胞周期阻害剤の感受性等を含めた薬剤応答予測の適用範囲と精度を向上させるため、R4年度は、シグナル伝達系のモデルを拡張し、シグナルから細胞周期のG1/S遷移動態の数理モデル化を目指して研究を進めた。その結果として、CDK4から受容体までの正のフィードバック制御、MYCとCyclin Dの役割を明確にしたシグナル依存的な細胞周期のネットワークを同定した。今後は、実験検証を含めた数理モデルのシミュレーションを進める。 また、これまでのErbBネットワークモデルで良い分類性能が得られなかった肺がんに関しては、細胞学習データの取得、数理モデルの改変、シミュレーション結果の機械学習による分類など様々な解析を進めた。その結果、ある特定のEGFR変異が下流のアダプター蛋白質との相互作用のパラメータを変化させている可能性が示唆された。よって、このEGFR変異とアダプター蛋白質の親和性の変化を分子動力学計算を用いて解析を進めている。
|
Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(13 results)