2018 Fiscal Year Annual Research Report
Roles of dopamine and serotonin in regulating motivation
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18H04037
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Research Institution | National Institutes for Quantum and Radiological Science and Technology |
Principal Investigator |
南本 敬史 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 脳機能イメージング研究部, チームリーダー(定常) (50506813)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | DREADD / ドーパミン / セロトニン / モチベーション / サル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,ヒトに近い脳回路基盤を有するサルを対象とし、最新の化学遺伝学手法(DREADDs)などによるドーパミン/セロトニンの操作で生じる意欲低下を独自の行動実験系と数理モデルで捉えるとともに、イメージング・電気生理手法により脳ネットワーク情報処理・動機価値の脳内表現の変容を特定し、正常の意欲制御の神経機構から病態まで統一的に説明するモデルを提唱することを目的とする。 H30年度は興奮性DREADDを発現させるウイルスベクターを黒質に投与した2頭のマーモセットを作出、独自に開発したPETイメージング法により注入部位と線条体での発現を可視化するとともに、ラクロプライドを用いたPETによりアゴニストを投与時に線条体でのDAの放出が増加することを確認した。これにより、DA神経のDREADDによる操作が可能であることを確認した。加えて、動機価値の神経機構について調べるために、報酬量に基づく行動課題を遂行中のマカクザルの腹側淡蒼球から神経活動記録を行い、動機価値に関与する神経表現を特定した。さらにこの領域にムシモルを局所注入することで賦活化したところ意欲制御に障害を生じることが明らかとなった。腹側淡蒼球は黒質緻密部へ投射があることが知られているため、DAを介した動機付け行動の制御回路の一つとして重要な関与が示唆される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
DREADDsによるDA神経操作とその効果をイメージングで捉えることに成功した。また神経活動記録による意欲制御の神経回路の一端を明らかにすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
H31年度は引き続きDREADDによる神経操作技術の確立を進めるとともに、行動や神経回路への影響を特定する検証を進める。またドーパミンやセロトニンの伝達を阻害することにより生じる意欲低下についても詳しく調べる。
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Research Products
(10 results)