2018 Fiscal Year Annual Research Report
脳-脊髄間の人工神経接続に対する適応メカニズムの解明
Project/Area Number |
18H04038
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
西村 幸男 公益財団法人東京都医学総合研究所, 認知症・高次脳機能研究分野, プロジェクトリーダー (20390693)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2019-03-31
|
Keywords | 人工神経接続 / 脊髄損傷 / 神経細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
人工神経接続の技術は、神経細胞の機能を有したコンピューターを用いて脳と脊髄を接続することで自身の脳活動を契機とした脊髄神経刺激を可能にする。本研究は、脊髄損傷によって結合を失った脳と脊髄の神経細胞が人工神経接続による再結合に対して、どのように適応し、再組織化を図るのかについて明らかにすることを目的としている。研究の初年度にあたる今年度は、マカクサルを対象とした実験を行い、大脳皮質と脊髄間を繋ぐ人工神経接続による大脳皮質の適応現象の証明(実験1-1)、および人工神経接続による大脳皮質の可塑性誘導(実験1-2)を目指し、研究を実施した。実験1-1、1-2を通して、実験で用いる手首関節運動課題が行えるように4頭のマカクサルをトレーニングした。実験1-1では単一神経細胞の活動電位を記録する電極を大脳皮質運動野内に、脊髄運動回路を刺激する電極を脊髄内に埋め込んだ。筋肉との関係から定義された皮質ニューロンの3つのタイプの屈ニューロン、伸ニューロン、非ニューロンと、支配筋との関係から定義された3つの脊髄サイトである屈サイト、伸サイト、共サイトを同定し、それぞれの組合せで人工神経接続し、皮質ニューロンの適応について調査する準備を整えた。実験1-2では、実験1-1において明らかにする人工神経接続に対する大脳皮質神経細胞の柔軟な適応現象が、可塑性に移行するかについて調査する。人工神経接続を長時間行い、それに適応した大脳皮質神経細胞が人工神経離脱後にどのような活動を見せるかを調査できるよう実験1-1と同様の準備を整えた。 また、今年度は予定を超えて、ヒトを対象とした実験についても開始することが出来た。健常被験者および脊髄損傷のある被験者に対して人工神経接続を行い、大脳皮質および脊髄神経回路の活動を記録する実験を開始した。
|
Research Progress Status |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(1 results)