2022 Fiscal Year Annual Research Report
Cross-talk between endocrine and environmental factors in neuroimmune disorders
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18H04045
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
山村 隆 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所, 特任研究部長 (90231670)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大木 伸司 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 疾病研究第六部, 室長 (50260328)
北條 浩彦 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 神経薬理研究部, 室長 (60238722)
林 幼偉 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 免疫研究部, 併任研究員 (80392439)
佐藤 和貴郎 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 免疫研究部, 室長 (90469990)
大島 登志男 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (20311334)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 免疫性神経疾患 / 内分泌性免疫制御因子 / 環境因子 |
Outline of Annual Research Achievements |
Eomes陽性Th細胞の研究: 脳内慢性炎症におけるEomes陽性Th細胞の誘導・増殖の機序に関して、MSの動物モデルEAEに対するミノサイクリン投与実験により、ミクログリアが減少したマウスでは脳内のEomes陽性Th細胞が減少し、麻痺症状が軽減することを実証した。さらにEomes陽性Th細胞は脳内抗原に反応し、抗原の提示にはMHCクラスII分子陽性のミクログリア亜集団およびType Iインターフェロン (IFN)酸生成のミクログリア亜集団が関与することを、マウス実験で証明した。脳内抗原としてはレトロトランスポゾンLINE-1のコードするORFタンパクが同定された(Takahashi et al. iScience 2022; Zhang et al. Cells 2023)。EAEモデルでは、抗IFN中和抗体の投与による後期麻痺症状の軽減が確認された。以上の研究から、Eomes陽性Th細胞の介在する疾患において、Eomes陽性Th細胞、IFNおよびLINE-1が重要な治療標的になることが示唆された。 Eomes陽性Th細胞の増加が確認された二次進行型MS(SPMS)は、神経変性を伴う慢性炎症であることから、神経変性疾患におけるEomes陽性Th細胞の役割について検討を進めてきたが、ALSやアルツハイマー病(AD)の動物モデルの中枢神経系およびヒトALSおよびADの末梢血において、Eomes陽性Th細胞の高値を示す症例の存在することを確認した(論文執筆中)。以上の結果から、IFNあるいはEomes陽性Th細胞を標的とする免疫治療がMSはもとより、さまざまな神経変性病害において特効薬になる可能性が出現した。AD脳内におけるIFN産生亢進が報告されていることもあり、免疫治療は次世代のAD治療として期待できる。今後、トランスレーショナル研究を進め、治療薬の開発につなげていく必要がある。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)