2020 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the cause of diabetes in the Japanese population using whole genome information and development of diagnostic and therapeutic methods using iPS cells
Project/Area Number |
18H04053
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山内 敏正 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (40372370)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩部 真人 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (30557236)
岩部 美紀 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (70392529)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 遺伝因子機能解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
2型糖尿病と合併症である網膜症(Hum Mol Genet 2021)の疾患感受性遺伝子領域としてゲノムワイド有意水準に達した領域内に存在するSNPsの機能解析を行った。ANK1/NKX6-3領域では、独立した関連シグナルが見つかり、シグナル1は膵臓のランゲルハンス島におけるNKX6-3の遺伝子発現を調節する一方で、シグナル2は皮下脂肪組織におけるANK1の遺伝子発現を調節していた。同一の遺伝子領域にある異なる2つのシグナルが、異なる組織における異なる遺伝子の発現を調節する事で、2型糖尿病を発症するリスクに影響を与える事が示唆された(Nature 582:240, 2020)。クロマチン免疫沈降シーケンスを行い、GWAS で検出されたバリアントがどの転写因子の結合部位に集積しているかを評価した結果、2型糖尿病と FOXA2等が見出された(Nat Genet 52: 669, 2020)。臨床情報等も駆使して、GP2遺伝子バリアントが2型糖尿病と膵癌が併存するリスクが高い事を説明する分子機序となり得る事を示した(Nat Commun 11: 3175, 2020)。アミノ酸変化をきたすバリアントがどのような立体構造/機能の変化をもたらすのかin silico予測を駆使して明らかにする事も試み、アジア人に特徴的なPAX4遺伝子のバリアントは、DNA結合ドメインの立体構造が変化し、転写因子としてのDNA認識配列が変化してしまう可能性を見出した。実際にPAX4バリアントを膵β細胞に発現させると小胞体のカルシウムシャペロンでPAX4の標的遺伝子であるcalreticulinの発現量に異常をきたす事を示した (HGV 2021)。インスリン分泌低下型のバリアントに関して、iPS細胞にゲノム編集を加え、膵β細胞に分化させ、機能解析を行った(未発表)。
|
Research Progress Status |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|