2019 Fiscal Year Annual Research Report
我々が新しく発見したNK細胞subsetの機能解明と養子免疫治療への応用
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18H04060
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
米満 吉和 九州大学, 薬学研究院, 教授 (40315065)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 結 九州大学, 薬学研究院, 准教授 (00608507)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | NK細胞 / 固形腫瘍 / 再生医療等製品 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、我々独自の技術であるGAIA-102の培養系のアドバンテージを最大に活かし、この全く新しく極めて高い抗腫瘍活性を有するNK細胞様細胞の生物学的な意義について、特に‘ Emergency NK’としての性質の観点から解析を行い、臨床応用のための基盤データ取得を進めた。 GAIA-102は固形腫瘍モデル実験において極めて高い浸潤能・傷害能を発揮し、それらは第二世代CAR-Tを遥かに凌ぐものであった。そこで、ケモカイン受容体および接着分子群の発現パターンの解析を行ったところ、驚くべきことに既知のNK細胞のそれらとは大きく異なる特徴を有していることが明らかとなり、臨床においても固形腫瘍に高い奏功を示すことが期待された。 加えて、極めて効率よくimmunogenic cell deathを引き起こすことが可能なことが動物実験から明らかとなり、細胞表面マーカーの発現データを用いたtSNEやPCAなどの統計的解析手法を用いた比較分析を進めたところ、その得意なphenotypeは今までに報告のない細胞であることが明らかとなった。 2019年度までに得られた成果を元に、その細胞自身についての特許を複数申請し、一部は既に国内で成立に至った。またこの特殊な培養系を派生させることでGAIA-102の性質自身も変化することが徐々に明らかになってきており、研究ツールとしてもその有用性を高めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
GAIA-102の培養系を用いた安定した活性化NK細胞製造技術により、当初計画していた解析は順調に進めることが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、NK細胞の「ライセンシング」および機能・活性に与える影響を精査していく。その生物学的な意義に迫るため、in vivoでの挙動並びにその発生過程についても研究を進める予定である
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