2022 Fiscal Year Annual Research Report
Dynamic regulation system of brain network by the spontaneous eyeblinks
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18H04084
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中野 珠実 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 教授 (90589201)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黄田 育宏 国立研究開発法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所脳情報通信融合研究センター, 副室長 (60374716)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | サリエンス・ネットワーク / デフォルトモードネットワーク / 自己 / 他者 / 1人称視点 / 3人称視点 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳内ネットワークのダイナミクスを明らかにするために、自己と他者の運動行為を1人称と3人称の視点から観察しているときの脳活動を機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用いて調べる研究を行なった。具体的には、被験者に事前に複数の料理を作ってもらい、その様子をビデオカメラで撮影し、短い動画クリップになるよう編集を行った。それを動画刺激として用いて、様々な視点で自己と他者を観察しているときの、デフォルト・モード・ネットワークや背側注意のネットワーク、そして、サリエンス・ネットワークの活動を調べた。 その結果、他者の行動を特に3人称視点で観察しているときは、デフォルト・モード・ネットワークの活動が高まったのに対し、自己の行動を観察している時は、1人称視点でも3人称視点でも、一貫してサリエンス・ネットワークの活動が高まり、デフォルト・モード・ネットワークの活動は抑制されていた。つまり、いずれの視点でも、自己の状態をモニタリングにはサリエンスネットワークの活動が関与しており、一方、他者の状態をモニタリングするのには、デフォルト・モード・ネットワークの機能が関与していることが示された。 つまり、瞬きに関連して生じるネットワークの活動交替も、自己と外界の情報処理の切り替えと関連していることが示唆される。 また、自発性瞬きの機能的役割を明らかにするために記憶との関連を明らかにする心理実験ならびに脳活動解析を行った。具体的には、瞬きに応じて変化する脳波成分が両側の海馬に信号源として推定されることを脳磁図(MEG)を用いた信号源推定法により明らかにし、さらに、瞬きの直後に一過性に記憶率が低下するものの、そのあとで、記憶率が一過性に上昇することを発見した。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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