2018 Fiscal Year Annual Research Report
Research on algorithms and data structures for solving theoretically hard problems in practical time
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18H04091
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
上原 隆平 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (00256471)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
齋藤 寿樹 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (00590390)
鈴木 顕 東北大学, 情報科学研究科, 助教 (10723562)
川原 純 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (20572473)
伊藤 健洋 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (40431548)
山中 克久 岩手大学, 理工学部, 准教授 (60508836)
吉仲 亮 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (80466424)
大舘 陽太 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 准教授 (80610196)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | グラフアルゴリズム / データ構造 / BDD / 遷移問題 / 列挙アルゴリズム |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は,まず6月にキックオフミーティングを行い,問題意識の共有と共同研究に対するきっかけを作った.その後は各種の国際会議や,国内のいくつかの研究集会で集まれるメンバーで集まって,積極的な議論と研究を行った. 本研究プロジェクトの最終的なゴールに向けてのステップは,大きく二つに分けることができる.一つ目は二部決定図(BDD:Binary Decision Diagram)の一般化と強力化であり,二つ目はBDDを特に遷移問題を中心とする計算困難な問題に適用することである.最終的なゴールが達成できれば,これまで解けなかった大規模で困難な問題が数多く現実的な時間で解けるようになると期待できる.平成30年度は,こうした二つのステップを開始するにあたっての地ならしと準備期間の年と位置づけ,メンバー同士で比較的ゆるやかなネットワークを形成し,それを中心に幅広い研究者たちと共同研究を行うように心がけた.最終的には基礎から応用に至るまで,幅広い領域での研究が全体的に進み,査読付きの論文が21件(しかもそのうち2/3は国際共著論文)と,国際会議での発表を15件という成果を達成できた.これは初年度としては十分な研究成果であると考えられる. 特に遷移問題に関しては,いくつかの新たなグラフ上の問題に関する研究に進展が見られた.遷移問題については今は理論研究が広がりを見せている段階であり,こうしたさまざまな新たな問題に関する研究が進む事で,遷移問題全般の理解が深まり,証明技法や解析ツールが開発されてきている.こうした業界全体の知見が高まることで,今後のBDDを用いた解法へとつながることが期待される.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記の研究実績の概要でも述べた通り,平成30年度はメンバー同士で比較的ゆるやかなネットワークを形成し,共同研究を幅広く行うように心がけた.業績としては,査読付きの論文が21件と国際会議での発表を15件という成果は,初年度としては十分な研究成果であると考えられる.特に2/3が国際共著論文である点は,研究ネットワークの広がりという点では誇るべきものであり,本研究プロジェクトのテーマが,国際的に広く認められていることを示唆している.特に遷移問題については,日本と北米の研究チームとヨーロッパの研究チームが世界をリードしているが,日本のコアメンバーを擁立する本研究グループは,最新の結果を数多く出している.またBDDの研究については,かつてERATOプロジェクトを牽引していた有力なメンバーが本研究グループで精力的に研究し,成果を継続的に出し続けている.こちらも日本が中心となり,世界に向けて成果をアピールしているという意味で,順調な進展と言えるであろう.
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度の今年も,昨年に引き続き,まずは全体のミーティングから実施する予定である.具体的には,参加可能な人数が多くなる6月の実施を計画している.ここで現状の報告をして,各自が抱えている問題点を共有し,互いの専門性を活かして問題解決のきっかけを作りたい.そのあとは,必要に応じてより小人数での密度の濃い共同研究を適宜実施する予定である.例えば国内の研究会や,国際会議での活動がこれにあてられる.幅広い研究と,研究成果の論文による研究発表は引き続き行っていく.また今後は実際のプログラムの開発と,それによる計算機による解決にも力を入れていく予定である.特に研究代表者の所属する大学にはスーパーコンピュータが3台あるので,これをうまく活用し,これまで解けなかった規模の問題を,より現実的な時間で解けるようにする.そのための方法として,BDDをスパコンに実装し,特にスパコンの性能を引き出せるようなチューニングを目指す.
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Research Products
(37 results)
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[Presentation] Exact Algorithms for the Max-Min Dispersion Problem2018
Author(s)
Toshihiro Akagi, Tetsuya Araki, Takashi Horiyama, Shin-Ichi Nakano, Yoshio Okamoto, Yota Otachi, Toshiki Saitoh, Ryuhei Uehara, Takeaki Uno, Kunihiro Wasa
Organizer
FAW 2018, pp. 263-272
Int'l Joint Research
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