2020 Fiscal Year Annual Research Report
能動的音響計測に基づくハンズフリー/アイズフリーインタフェース
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18H04104
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
志築 文太郎 筑波大学, システム情報系, 教授 (20323280)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 伸 筑波大学, システム情報系, 准教授 (00272691)
嵯峨 智 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 准教授 (10451535)
田中 二郎 早稲田大学, 理工学術院(情報生産システム研究科・センター), 教授(任期付) (20251043)
VASILACHE SIMONA 筑波大学, システム情報系, 助教 (30606934)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ジェスチャ入力 |
Outline of Annual Research Achievements |
代表者がこれまでに見いだした「能動的な音響計測による把持状態認識」は、物体がどのように触られているのか(すなわち把持状態)を、物体を様々な周波数で振動させその響き具合を見ることによって簡単に認識できるというシンプルかつ強力な基本原理である。本研究の目的は、これまで境界条件の変化に着目し固い物体(=形状が変化しない)における把持状態を検出対象としていた基本原理の応用範囲を、形状の変化に着目し人間という柔らかい物(=形状が変化する)の状態検出に広げられるかを探ることにある。 この目的に対して、令和2年度では下記の研究開発項目を実施した。1)無線式一体型モジュールの作成とこれを用いた把持状態認識の性能評価:振動スピーカとマイクとをコンピュータに無線接続できるように一体型モジュールを改良した。無線接続方式としてはBluetoothを採用することとした。また、無線式一体型モジュールの作成を進めた。2)汎用的な把持状態認識ソフトウェアの作成:これまで用いてきた把持状態認識ソフトウェアをオペレーティングシステム(OS)に非依存のソフトウェアライブラリを用いて実装し直した。これによって、把持状態認識ソフトウェアをクロスプラットフォーム対応にした。3)ハンズフリー/アイズフリー操作のための触覚フィードバックの設計:ハンズフリー/アイズフリー操作のための触覚フィードバックの設計、評価を進めた。特に、なるべく多くの触覚フィードバックを提供することは、ユーザインタフェース設計者の自由度を高めることに繋がるので、ファントムセンセーションを用いた触覚フィードバックを設計した。また、手・指におけるファントムセンセーションとして認識可能な振動を調査した。4)ハンズフリー/アイズフリージェスチャの設計:本手法で検出可能なハンズフリー/アイズフリージェスチャの設計、使用感の調査を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和2年度の研究実施計画に予定していた研究項目数をほぼ予定通りに実施することができた。現状としては、実施を計画したものの達成できなかった研究項目も存在する(4項目中2項目)一方で、研究計画立案時には考えていなかった新たなジェスチャを考案、実装するという研究成果を挙げることができた。また、ハードウェア、ソフトウェアなどの開発面では当初の計画よりも進捗があった。ただし、これらを用いた被験者実験の実施、被験者実験の結果を受けての改良が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
当初に予定していた研究項目を継続する。特に被験者実験を安全に行うための方策も施した上で被験者実験を推進することによって、申請者がこれまでに見いだした能動的音響計測という基本原理のさらなる応用可能性を探る。
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Research Products
(6 results)